内容説明
小町が、その死後人々の心の中にどのように生き続け、どう変容していったのか。また、変容しながらその底に変らずに生き続けてゆく、小町的なもの、とはいったい何か―。
目次
1 小野小町の周辺(誰でも知っている小町;業平は小町の恋人であったか;小町の青春と仁明朝文化サロン ほか)
2 「小町集」の生成(平安時代の小町説話を求めて;小町の雨乞い説話;流布本「小町集」の形態 ほか)
3 「小町集」と小町説話(小町説話と謡曲;小町と深草少将の遺跡;こばむ小町―謡曲「通小町」の淵源 ほか)
付録 「小野小町」二種(流布本系「小町集」;異本系「小町集」)
著者等紹介
片桐洋一[カタギリヨウイチ]
1931年9月、大阪市に生まれる。1954年3月、京都大学文学部(国語学国文学専攻)卒業。1959年3月、同大学院博士課程単位修得。1959年10月、大阪女子大学助教授。1974年、同教授。1987年、同学長に就任。1991年5月、同満期退職。1991年10月、関西大学教授、2002年3月、同退職。現在大阪女子大学名誉教授。2011年11月、文化功労者として顕彰される(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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もにやま
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小町伝説についてわかりやすく整理されていた。玉造小町子壮衰書の書き下しが載っていたのには驚いた。ページ数()2017/01/27
ロバーツ
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湯沢の小町遺跡を探訪した。二つ森、姥子石、小町堂、桐木戸城跡。次回はもう少し回りたい。2016/11/03
カスコ
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面白かった〜! 研究書?的な本かなと思ったけどそんなことはなく(いや、研究書ではあるんだけど)ミステリー小説読んでるみたいな感覚で読み終えた。小野小町が実在したかとかではなく、小野小町という概念を調べていくという感じ。確かに小町をそんなに知らなくても美人ってのは知ってるけど、それがどこから来たのかってのは、わからなかったので、最早小町死後100年程度で伝説化してたのには驚いた。同じ平安時代でもう伝説の扱いなの、凄いなぁって。あと、何首も小町の歌を読んで、素直に悲しくなってきて泣いた。2023/03/17