内容説明
古典籍にはどのような情報が含まれているのか。それらの情報はどのようにして引き出して、研究に役立てていくことができるのか。研究方法と成果をわかりやすく紹介する。王朝文学についてより詳しく知りたい、もっと深い知識を身につけたい、自分自身の力で調べ考えたい方へ。必携の入門書。
目次
1 読みが変わる・変える(和歌;物語;歴史物語;日記・随筆;芸能)
2 本をみる・さがす(基礎知識;書誌学;文献資料・文献情報)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
きつね
9
安い、厚い、面白い。しばしば古典文学入門書は寝ぼけた情緒的なあらすじ集か、よくても個別の作品に偏ったものになりがちであるが、本書はそのどちらでもない。あらすじではなく、写本や断片を比べ、読み解く中でなにが見えてくるかーーつまり「研究」の醍醐味を平易に説いてくれる。研究というのは膨大な単純作業の積み重ねであるが、「そんなことやって何が楽しいわけ?」という問いにそれぞれの筆者が手続きを紹介しながら答えてくれるため、初学者同然の私でもワクワクさせられっぱなしだった。扱う対象も和歌/物語/歴史物語/日記随筆/芸能2013/02/13
kaizen@名古屋de朝活読書会
1
古今集,新古今集などの和歌,伊勢物語,源氏物語などの物語,土佐日記,枕草子,紫式部日記,栄華物語,能など,作品ごとの解説が三分の二,書誌学,文献情報,国文学研究資料館の説明などが三分の一。2012/11/07
ディプロドクス
1
素人には難しいところもありましたが、古典籍を研究をさまざまな角度から紹介していて、研究の楽しさが伝わってきました。高校生くらいでこんな本に出会ったら幸せかもしれない。 戦火にも何度かあっているのに、古典が残っていることの奇跡と、失われたたくさんの物語に思いをはせてしまった。2013/02/13
澪標
1
古注釈に興味があり、購入。 特に、『伊勢物語』の古注釈について書かれているところが興味深かった。2012/09/15
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- 和書
- 正義の申し子 角川文庫