内容説明
神の姿が投影された、翁と媼の役割とは―神の世界から人の世界へと流れ込む信仰・思想から、源氏物語に隠された“系譜”と“構造”を鮮やかに描き出す。
目次
第1部 翁と媼の源氏物語(媼の鬼―隠された女系の世界;翁の思想―流れ込む伝承・伝説;“山の神”を生きる―明石君;六条院―隠蔽された正妻)
第2部 神ならぬ人の物語(反復する物語;柏木の物語―神ならぬ人のドラマとして;薫と大君の物語―タブーのない世界で)
著者等紹介
小林とし子[コバヤシトシコ]
昭和29年(1954)3月、大阪市に生まれる。大阪府立北野高等学校、京都女子大学文学部国文学科卒業後、大阪府立高校の教員になる。昭和59年、結婚により退職。栃木県宇都宮市に住む。昭和61年宇都宮大学教育学部の大学院修士課程に入学。佐藤和喜先生について源氏物語の勉強をする。昭和63年学習院大学大学院日本文学科の博士後期課程に進学。木村正中、吉岡曠先生につく。平成6年満期退学。現在、作新学院大学等で非常勤講師。日本文学協会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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