内容説明
「いろ」は、色彩を意味するだけでなく、男女の情愛に関する語でもある。色彩や男女の情愛は万葉世界でいかに表現され、詠まれているのだろう。国文学・歴史学のみならず染色史や絵画史から万葉人の「色」の感覚に迫る。
目次
色の万葉集序説
赤色の裙の乙女
青き蓋―上代の色、青と緑の位相
万葉びとの洗濯―白を希求した男と女
「ぬばたま」と「みなのわた」
万葉集の動詞「てる」・「ひかる」
色と『万葉集』のかかわり
白と青のメッセージ
「にほひ」を嗅いだ家持
正倉院の染め色
古代美術の色―万葉時代の
長屋王家の色彩誌―万葉歌と長屋王家木簡に見える色彩語について