目次
第1章 音波の性質(波の基本的性質;定常波と共鳴 ほか)
第2章 音の強さの尺度(音圧と音の強さ;デシベル;デシベルの計算;デシベルの基準値;デシベルに関する補足事項)
第3章 音のスペクトル(純音の式;音の種類;スペクトルの意味と実例;スペクトル分解の原理;短音のスペクトル;サウンドスペクトログラム;音のデジタル化)
第4章 音響心理学(音の大きさの知覚;音の高さの知覚;マスキング;両耳聴)
第5章 音声音響学(母音の生成の仕組み;母音とフォルマント ほか)
著者等紹介
吉田友敬[ヨシダトモヨシ]
1986年東京大学教養学部教養学科卒業。株式会社河合楽器製作所入社。1996年日本聴能言語福祉学院非常勤講師。1998年成安造形大学非常勤講師。2001年名古屋大学大学院人間情報学研究科博士課程満了。2003年名古屋文理大学専任講師。名古屋文理大学助教授。専門分野は音楽認知科学、音楽神経科学、音楽・音声音響学、非線形科学。情報文化学会、日本音響学会、情報処理学会、音楽知覚認知学会、日本認知科学会、電子情報通信学会会員
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感想・レビュー
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こたろう
2
音とはどういう物理現象なのか、基本的な波の性質から、人は音をどのように認識するのかについて書かれた本。音声処理をするにあたり、そもそも音を人が認識するには、どういうプロセスがあるのかが書かれているのでためになった。まったくの音声素人から、次の本へのステップアップが可能。そのため数学的な記述は少なく、フーリエ変換などについて知りたい場合は、他所を参照する必要がある。また、一応は音響聴覚士を目指す人を前提としているが、それ以外の人にとっても当然有用な内容となっている。2018/09/19
明るい果物
1
二回読んだけど、まだまだわからないところが…。メル尺度とか。さすが物理、私にとっては手強い相手です。ただ、音の面白さはわかった。しかし、これをテストとなって、計算したり、スペクトログラムを読み解いたり、表の意味を説明したりとなるとまだまだだと思った。果たしてテストに間に合うのか。がんばるわよ。2016/07/24
gondan
1
著者の人柄がよく出ていて、親切な、わかりやすい入門書でした。日本人が英語が苦手な理由が音響学的によくわかりました。また、発音では第1フォルマントだけでなく第2、第3フォルマントをうまく使わなければだめだということもよくわかりました。理論はわかった。あとは実践だ。(これが一番心配だ…)2012/01/26
gen-i
0
実際にSTとして音響分析を用いている者としては、基礎を復習するのにうってつけ。音とは何かからフォルマントローカスの話まで音響学の基礎的な知識が万遍に網羅されている。2014/02/09