出版社内容情報
【目次】
内容説明
猫に餌をやってはいけない―海辺の別荘を訪れた孤独な女性ベスは、管理人の警告を無視し1匹の野良猫と交流する。以来猫は増え続け、奇妙な行動を…(「猫」)、人気司会者に届いた連続殺人犯からの挑戦状(「トークショー」)、戦争や災害の跡地を巡るダークツーリズム。南米の軍事政権下で拷問の限りを尽くした人物に会いに行った若者たちを待つ惨劇とは(「死の体験ツアー」)他、全15編の暗黒恐怖譚。
著者等紹介
ミニエ,ベルナール[ミニエ,ベルナール] [Minier,Bernard]
フランスを代表するベストセラー作家の一人。ピレネー山麓の町で育ち、税務官となったのち、2011年『氷結』でデビュー。才能豊かな新人作家に贈られるコニャック・ミステリ大賞を受賞した。『氷結』はフランス国内でドラマ化され、Netflixでも世界190カ国に配信された。本書はフランスで最も権威ある文学賞ゴンクール賞の2025年短編小説賞にノミネートされている。フランス、エソンヌ県在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
yukaring
72
幻想的で独特な世界観。ミステリやサスペンス、ホラー、不条理な物語がバリエーション豊かに詰まった暗黒の玉手箱。一番面白かったのは『猫』浜辺の別荘を訪れた作家ベス。「猫に餌をやってはいけない」と言われていたのに、ある日痩せ細った猫に餌を与えてしまう。そしてベスが味わう恐怖と驚きの結末が印象的。戦争や災害の跡地を巡るダークツーリズムを楽しむ若者たちを待ち受ける恐怖『死の体験ツアー』ベストセラー作家と辛辣な批評家の対決を描く『悪才』はまるで「スルース」を彷彿させる面白さ。残酷でシニカルで雰囲気のある14の恐怖譚。2026/08/12
HANA
66
フレンチ・ミステリ短編集。冒頭の「死の体験ツアー」が余りにも素晴らしかったので期待して読むも、残りは小粒すぎる印象かな。フレンチ・ミステリらしく洒落てはいるものの、あまり印象に残らない感じか。表題作も一見ホラーじみているものの、読みなれた人にとってはすぐ予想が付くというか。このテーマだと高木彬光の「鼠の贄」を読んだ後だと何読んでも食い足りないというか。「砂漠の牙」「そして…人間が」等は如何にも現代ヨーロッパ作家だなという感想しか抱けないし。とあれ「死の体験ツアー」「悪才」だけのためにも読む価値はあり。2026/07/27
tosca
33
15編どれも面白いが「死の体験ツアー」が凄い。虐殺や拷問の跡地等を巡るダークツーリズム、4人の若者が興味本位で参加した先に待っていたものは想像を超えた。「鬼才」は人気作家と辛口批評家の確執の話からとんでもないラストが待っていた。「大いなる旅立ち」は短い作品ながら、106歳のトランプと100歳プーチンが「地球に対する罪」で終身刑で服役している近未来、ミステリ、SF、ホラー様々なジャンルそれぞれ面白い。「猫」、こちらも「絶対に猫に餌を与えてはいけない」と言われたのを無視した事から始まる人生の崩壊で情け容赦無い2026/07/05
Shun
28
フランスの作家ベルナール・ミニエの恐怖小説集。タイトルに”猫”とあるが、あくまで猫がモチーフの物語1つとその他の14の物語という構成。猫を期待してジャケ買いしたとしても安心してほしい、その他の小説も期待を上回る恐怖体験となるだろう。むしろバラエティ豊かなホラーやファンタジーのテイスト、そして痛烈な皮肉が込められた悲喜劇の世界が待っている。導入の「死の体験ツアー」では、ある軍事政権による独裁国家の跡地を巡るダークツーリズムに参加した軽率な若者たちを待つ出来事に度肝を抜かれ、続く恐怖の沼からは逃れられない。2026/05/24
ミラノ
11
面白かった。表紙の猫が購入の決め手。死の体験。チョルノービリの原子力発電所事故を引き起こした場所にダークツーリズムで訪れた若者4人組。ここで何もなかったのに驚いた。二回目のダークツーリズムにアルゼンチンにツアーで行くことになりました。理由はアルゼンチンの軍事独裁政権で拷問をおこなった人間とインタビューできるから。そこで恐怖の体験が待ち構えていましたが。フラグが見事に立ってたからな。2026/06/16




