出版社内容情報
「きみの純潔の値段はいくらだ?」
大富豪は、恋も知らぬ無垢な聖母を嘲った。
孤児として生き、親の愛を知らないジェマイマ。
亡き双子の姉が代理母として産んだ赤ん坊を、ひとりで育てている。
この子は、私にとって唯一の家族――なのに田舎町での静かな暮らしは、
ある日、父親を名乗る冷酷なイタリア人大富豪ルチアーノに壊された。
「金だけ受けとり子供を連れ去るとは……きみはとんだ詐欺師だ」
美しい琥珀色の瞳が軽蔑をたたえて光る。
なんと亡き姉はジェマイマの名をかたって出産し、姿を消したらしい。
でも……真実を告げれば、この子を奪われてしまう!
ジェマイマは愛する甥と離れたくない一心で、
母親になりすまし、シチリアにある彼の屋敷へ同行するが――?
赤ん坊を奪われるのが怖くて、真実を言いだせないジェマイマ。一方、彼女を姉と思いこんでいるルチアーノは、金目当ての奔放な女性と勘違いし、本当は品行方正なジェマイマに容赦なく誘惑を仕掛けます。ついにジェマイマが無垢な体を捧げた夜――!?
【目次】
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- 和書
- 誕生日の雨傘