出版社内容情報
日本で自給できない鉄や、先進的な技術をもたらす朝鮮半島は、古代日本にとって不可欠な存在だった。『日本書紀』には、朝鮮半島の国々に仕える日本人官吏が登場し、朝鮮半島南西部には前方後円墳が残っている。また朝鮮半島の動乱にヤマト王権は無関係ではなく、海を越えて軍を派遣した。さらに『日本書紀』の編纂には亡命百済人が関わったことがわかっている。古代の日朝間の交流と対立の歴史を『日本書紀』の記述と最新研究からひもとく。
内容説明
日本で自給できない鉄や、先進的な技術をもたらす朝鮮半島は、古代日本にとって不可欠な存在だった。『日本書紀』には、朝鮮半島の国々に仕える日本人官吏が登場し、朝鮮半島南西部には前方後円墳が残っている。また朝鮮半島の動乱にヤマト王権は無関係ではなく、海を越えて軍を派遣した。古代の日朝間の交流と対立の歴史を『日本書紀』の記述と最新研究からひもとく。
目次
第1章 スサノオはなぜ朝鮮半島に降臨したのか
第2章 「空白の4世紀」と朝鮮半島の三国時代
第3章 日本史上初の対外戦争の真相
第4章 倭の五王と高句麗の外交対決
第5章 任那日本府は存在したのか
第6章 任那をめぐる磐井の乱の勃発
第7章 乙巳の変と朝鮮半島問題
第8章 古代最大の敗戦・白村江の戦いの謎
著者等紹介
瀧音能之[タキオトヨシユキ]
1953年生まれ。駒澤大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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かわかみ
8
神話時代から大化の改新までの日本と朝鮮半島諸国との関係を描いている。日本書紀と朝鮮王朝側の史書である「三国史記」を基本史料としている。なるほどと思う内容もあるのだが、かなり独自の見解も含まれており、正直なところ眉に唾をつけながら読んだところが多かった。参考文献には学術論文は含まれず、専門書籍も少ない。大方は歴史愛好家向けの図書である。一応、大学教授を監修者にしてはいるが、真のライターは誰なのか?文体が統一されているから一人が執筆したのだろう。これだけ大胆なことを書くのなら文責を明らかにすべきではないか。2025/08/11
coldsurgeon
6
日本書紀の編纂に亡命百済人が関わっていたため、百済偏重の記述が多いという。古代日本と朝鮮半島との関係は、いろいろな点で意義深いものだ。鉄器の元となる産物を巡る争いから、複雑な多国間係争となっていたようだ。国の利権であったのか、士族の利権であったのか、よくわからないのだが、とにかく新羅による朝鮮半島の統一まで、混乱は続き、大和政権は二つの王統の主導権争いも含めて、まとまりを欠いていたのだと理解した。2025/07/26
竜玄葉潤
0
昔はタブーだった感じことを書くのは良い、ただ、こっち側にひいき目が強い、逆にあっち側視点の翻訳本とかないかな2025/05/25
くりたろう
0
日本書紀2025/08/15