ランド・パワー原論―古代ギリシアから21世紀の戦争まで

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ランド・パワー原論―古代ギリシアから21世紀の戦争まで

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  • サイズ A5判/ページ数 452p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784296118168
  • NDC分類 391.2
  • Cコード C0031

出版社内容情報

ランド・パワーとは国家が支配下に置く陸地を整備、活用する潜在的、顕在的な能力の総称。地政学の創始者であるハルフォード・マッキンダーが提唱した概念であり、地政学においてランド・パワー超大国そのものを指す場合もある。

 陸地は古来より人間にとっての基本的生息地であり、海・空と違い占有が可能であり、その絶対的な重要性は普遍であると考えられている。故に戦争の最後の勝敗を決するのは陸上戦力と位置づけられる。地政学においては、強大なランドパワーの保有国は強大なシーパワーの保有国と対決するものとして位置づけられている。

 ランド・パワーの構成要素としてはまず基幹的な要素は陸上戦力であり、ここから派生した陸地とその陸地における住民・資源の支配権である。基本的に大陸の大部分を領有する国家はその量的な観点からランド・パワーに優れた国家であり、島や半島を領有する国家は強大なランド・パワーを求めることが出来ないと考えられる。双方を求め破綻に至ったのが戦前のドイツ、日本と言える。

 空、宇宙、サイバー空間支配の重要性が高まっているが、ウクライナ危機に見られるようにサイバーの前哨戦を言えた後はやはり地上の支配をめぐるランド・パワーの戦いとならざるを得ない。それゆえ、ランド・パワーは人類が永遠に追い求め、守る対象なのである。経済安全保障をはじめとする安全保障論議が身近なものとなっている日本においてもランド・パワーに関する知識は国際政治を理解するうえで欠かせないものとなる。

 本書は、理論・歴史・未来をバランスよく記述した体系的解説書。執筆陣には、ブライアン・ボンド、フィリップ・セイビン、ウィリアムソン・マーレ―ら世界的な権威も参加する。

内容説明

軍事ドクトリン、ロジスティクス、インテリジェンス、連合・統合作戦、国民総武装、水陸両用戦争・作戦、エアランド・バトル、デジタル化などからランド・パワーの本質に迫る。理論、歴史、実践、将来像を解説する軍事戦略の必読書。最後の勝敗を決するのは陸上戦力。戦史を題材に運用の論理を解明する。

目次

第1部 ランド・パワーの理論(ランド・パワー―1900~2000年;ランド・パワー―その過去、現在、将来;軍事ドクトリン―知性の戦力化 ほか)
第2部 ランド・パワーの歴史(古代ギリシア・ローマの戦争―戦いの叡智と知られざる銃火器以前の戦争;西部戦線での統合あるいは諸兵科協同作戦―1918年;第二次世界大戦における連合・統合作戦―イギリスとアメリカを中心に ほか)
第3部 ランド・パワーの現在と将来(エアランド・バトルと現代戦;陸軍のデジタル化とイラク戦争―戦場の情報化;ランド・パワーの将来構想の軌跡と展開―アメリカ陸軍マルチ・ドメイン・オペレーション構想を中心に)

著者等紹介

石津朋之[イシズトモユキ]
戦争歴史家。防衛研究所戦史研究センター国際紛争史研究室主任研究官

立川京一[タチカワキョウイチ]
防衛研究所戦史研究センター長

齋藤達志[サイトウタツシ]
防衛研究所戦史研究センター史料室所員(2等陸佐)

岩上隆安[イワカミタカヤス]
陸上自衛隊北部方面総監部情報部長(1等陸佐)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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泰然

27
現代でも戦争の本質的原因はトゥキュディデスの古代ギリシャ時代から不変。恐怖、名誉、利益の三点。東洋思想との歴史的交流の長い日本は『孫子』の戦わずして勝利する詭計や戦略に魅了されるが、力の実体は殺戮にある。ランド・パワーは相手側を「強制」及び「抑止」するのはもちろん、地上を「支配」出来る唯一の力である。なので流血を厭う指揮官は逆説的に誰も関心を持たない。古代ローマ、ギリシャ、総力戦としての第一次世界大戦、旧日本軍のアジア戦線、イラク戦争等を事例に、地上支配の戦いと人間の本質思考に迫る骨太の教養書である。2024/07/14

masabi

10
ランド・パワーの基礎理論・戦史の事例・将来の展望を解説する。古代ギリシアから現代までの陸上戦を解説するものかと思っていたが、事例自体は第一次世界大戦、第二次世界大戦、ベトナム戦争が中心だった。相手国を占領する陸上戦力はいつの時代にも欠かせないが、ランド・パワーのみでは戦争で優位に立てない。2025/05/07

Go Extreme

2
イヴァン・ブロッホの予測→第一世界大戦で証明 第二次世界大戦:精神と物質の両面で総合の極み 先進国:味方に被害のない戦争 ランド・パワー:人間の支配・手段としてのランド支配 国家や社会の価値観・規範反映 軍事ドクトリン≒思考枠組み・勝利の理論・思考の紐帯 ドクトリン機能の条件:知的態度・分権的指揮・適用範囲見極め 指揮の本質:すべきことを決定する意思決定 古代:数的優先<精神要素 日本:水陸両用戦争・作戦 戦略:策源と最終目的地までの作戦線 オブジェクティブ・フォース構想 マルチ・ドメイン・オペレーション2024/05/22

でんきひつじ

1
ランド・パワーに関する論説集。ランド・パワーは地上を主たる領域として行動する軍事力(P26)らしくかなり広い事象を内包する概念で一言では言い表しにくいらしい。理論/歴史/現在の分析及び将来予想の三部に分かれていて、それぞれの章末には「キーポイント」として要略があり、さらに学びたい人向けに「読書ガイド」まであって親切。あまり聴き馴染みのない概念だから理解するのが難しいところもあったけど、軍事学の基礎をある程度学べる本でもあったと思う。2024/06/19

タカバル

0
飛躍的進化を遂げるシーパワー・エアパワーの根源はランドパワーであり、本質的意味は人間・土地の支配である。海空戦力のみでの戦争の決着は無い。戦い方の考察の要素が複雑化するなかで、米軍が編み出したデジタル化の推移、将来戦におけるMDO構想が印象的であった。もはや教科書のような質とボリューム。2025/03/22

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