出版社内容情報
人類はいま、30万年の歴史で初めての減少局面を迎えようとしている。
人口増を頼りに成長を続けてきた世界は、この先どうなるのか?
「人口減前提社会」にどう向き合うべきか?
1億人の独居人口を抱える中国、移民を受け入れる欧州の懊悩、「豊かになる前に老いる」中進国――
各国で急速に進む少子高齢化と、人口減のもたらす社会のひずみを伝え、
これからの世界の均衡について考える日経1面連載を書籍化。
内容説明
2064年、このままでは人類は消滅に向かう。少子高齢化、労働者不足、ゆがむ社会保障…迫る危機に打開策はあるか?現状を直視し、未来を考える。
目次
1章 成長神話の先に
2章 新常識の足音
3章 衰退が招く危機
4章 下り坂にあらがう
5章 わたしの選択
6章 逆転の発想
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
31
人類史上初の人口減時代が迫る中で、忍び寄る停滞とデフレ、不安定な年金制度、移民なき時代の到来・・・日本の進むべき道はどこにあるのか。危機に抗う各国の現状と戦略を探る一冊。豊かになる前に進む高齢化に苦しむ中進国、移民政策に揺れる欧州の懊悩、世界的に広がる孤独との共生、人口減少期に向かう中国の安全保障上の危機、出生率を上昇させたドイツの両親手当、多様を認め寛容な社会目指すデンマーク、・人口より生産性優先のシンガポール。手当を増やせば増えるわけではないことは感じますが、意識改革や継続的なサポートが必要ですね…。2023/07/16
サトシ@朝練ファイト
30
冒頭よりイラン女性の大学進学率は6割超、合計特殊出生率は1.7とな!ほう。日本の場合、結婚→出産の順が多いと思われるが出生率の高い国は婚外子割合が高い、ふむ。数字に則し現実的な内容でまとめられています。個人的に移民賛成ですが反対する人の方が多いようです。現状に満足しているんでしょうね。2023/08/17
かずぼう
26
日本だけでなく世界的な問題となっている少子化。 何とか出来ないかと思いつつ読み進める。あった!フランスの少子化対策「子どもを持たないともったいない」と人々が感じるところまで徹底した子育て支援が成果を上げている。エッフェル塔の前でポーズを取っている場合ではない。2024/01/08
ta_chanko
25
従来の想定を超え、世界の少子高齢化は加速度的に進んでいく。中国も人口減少に入り、これまでのような高度成長は望めなくなる。東南アジアでも今後は少子高齢化していく。移民問題が世界を賑わせているが、今後は移民が来なくなることが問題化する。各国で深刻な労働力不足がおこり、自動化の進展によっても補いきれなくなる。唯一、人口増加が著しいのがアフリカ大陸。アフリカ投資の過熱化が予想される。産業革命以降、爆発的に増加した世界人口は、今世紀半ばにはピークをむかえ、その後は急速に減少していく。どんな世界になるのか?2023/09/20
りょうみや
25
日本のみならず世界中の少子高齢化状況、人口に基づく世界のパワーバランスがざっくり分かる。アフリカ以外の国が多かれ少なかれ少子化高齢化に悩んでいて、人口爆発の方は気にしなくてよい状況だった。その原因の方は複数の要因の絡み合いとしか言えないらしい。でも女性の社会進出と教育費がかかることが大きい。日経記事の編集版なので様々な国の話がピョンピョン飛んでいき、その点は読み辛い。2023/09/13