内容説明
無理な目標、職場の格差、多重兼務、権限長期化。「デキる社員」が不正の温床。防御のカギは現場が握る!20社以上の不正事例から導いた7箇条。
目次
序章 増える品質不正
1章 日陰の人に光を
2章 コスト部署を軽視するな
3章 他部署に興味を持とう
4章 不正の温床パワハラをなくせ
5章 周りに感謝しよう
6章 人事異動をポジティブに捉えよ
7章 兼務を断ろう
終章 不正に巻き込まれたら
著者等紹介
安岡孝司[ヤスオカタカシ]
1985年みずほ情報総研(旧富士総合研究所)入社。金融技術開発部部長などを経て、2009年芝浦工業大学大学院工学マネジメント研究科教授(2019年まで)。社会人学生向けに企業リスク管理、企業財務、財務分析、金融工学などの講義・演習を担当。大阪大学理学部数学科卒、神戸大学大学院理学研究科修了、九州大学大学院理学研究科中退。博士(数理学、九州大学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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naolog
5
図書館にて。何故品質不正が起こってしまうのか、不正現場ではなく全体の構図に着目した本。部署間の権限・権力差(コスト部署の低い立場)、パワハラ体質、固定的人事、が主要因のよう。人事異動にマイナスイメージが付いている会社は危険…エース級社員を手放したくないマネジメント層の策略なのかもしれませんけど。監査や品質管理(検査)部署は、短期的には本業の利益にならないように見えるので、そもそも独立していなかったりすると不正が黙認されてしまう、と。2022/08/28
H2O_HoriHori
4
社会で起業により行われた不正をまとめ、その原因の根本を説明した本。部署間の格差が不正を招く原因の一つであると示されている。不正を意図して犯す発端は厳しすぎるノルマとパワハラによる。それが組織内で伝播して立場の弱い部署にプレッシャーにしわ寄せになる。しわ寄せを受けた部署に来る前でもその後でプレッシャーは増幅され、現場では手っ取り早い解決策であるデータ不正に手を染める。 自分勝手な人間が上に立つと組織が徐々に腐っていくことに改めて気付かされた。2023/05/14
のるくん
2
品質不正は「現場の個人の問題」と尻尾切りで済ませていないか。「組織の問題」と抽象化しても煙に巻かれたよう。「組織」も「個人」の集まり。その「組織」を作るのは「経営層」。不正をしないと上意下達の目標が達成できない『動機』を与え、「現場主義」という名の現場任せの経営で不正を行う『機会』を与え、「顧客第一」がいつしか「会社のため」「組織のため」にすり替えられて不正行為を『正当化』する。「利益至上主義」が不正のトライアングルを強化していないか。多くの企業に巣食う病理なら、その根は深く広い。「経営層」の責任は重い。2024/09/15
ティファニー
1
部署間の力関係や複数部署の掛け持ちが不正を生むと学んだ。製造部門が強いというのは会社によるなと思った。2023/12/10
Go Extreme
1
増える品質不正: 事例・背景 構造 経営圧力の現場増幅 品質不正を防ぐ7箇条 日陰の人に光を: 日なた社員の盲点 敗者復活で組織を活性化 コスト部署を軽視するな: 生産性と独立性 会計不正 他部署に興味を持とう: 現場への無関心 不正の温床パワハラをなくせ: ペナルティは必要悪か 周りに感謝しよう 人事異動をポジティブに捉えよ: 人事ローテーションと不正防止 異動にネガティブな職場 ローテーションを活かす 兼務を断ろう: 財務と経理の分離 不正に巻き込まれたら: 改正公益通報者保護法 経営主導の品質不正2022/07/05
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