出版社内容情報
「GAFAの全盛期は過ぎた」
次の時代に生き残る細分化(フラグメント化)戦略とは
「GAFAの全盛期は過ぎた」
次の時代に生き残る細分化(フラグメント化)戦略とは
本書は、「グローバル資本主義」の終焉と、
それに伴って存在感が増す「コミュニティー」の
時代の到来をテーマとしている。
GAFAに代表されるグローバルプラットフォーマーが
独占的地位を得る時代から、自律分散型の企業モデルが
息を吹き返す時代への"予言書"と言ってもよい。
それはすなわち、個別最適解を出せる日本企業、
とりわけ分散型テクノロジーに強い日本型技術企業が
世界の見本となる時代になると言える。
私たちは、コミュニティーを基盤とした自律分散型の社会の実現を
「フラグメント化する世界」と呼ばせていただく。
フラグメント化は「細分化」とか「断片化」といった日本語になる。
ネットワークの世界では、なじみのある用語である。
送信したい情報の量が多い場合に情報量を分割して送信する処理を
「パケットのフラグメンテーション」と呼ぶ。
実はポストグローバル資本主義社会も、
「フラグメント化」が大きなキーワードになると予測できる。
こうしたフラグメント化が、企業のグローバルビジネスを大きく変えることにつながる。
【プロローグ】 2018年はGAFAの時代から日本企業の時代への移行元年
● グローバル資本主義の申し子としてのGAFA
▼10年単位で見た勝ち組企業の栄枯盛衰
▼ GAFAは「グローバル資本主義」と「ICT革新」の象徴
▼ GAFAのサービスは「バーチャル社会インフラ」に
▼ EUvsGAFAの戦いが意味するもの
▼ 崩れ始めたグローバル資本主義の前提条件
▼ 「バーチャル社会インフラ企業」としてのGAFAに求められていること
▼ GAFAによるICT革新が、格差拡大による社会の二極化を誘引
● ポストグローバル資本主義とフラグメント化する世界
▼ 企業としての存在意義・組織構造の再定義が必要に
【第1章】 フラグメント化する世界を生み出す2つのドライバー
● 限界が見え始めたグローバル資本主義
▼ 英米から始まったグローバル資本主義の“逆回転”
▼ フロンティアの喪失と経済的な二極化の拡大
▼ 金融緩和が招いた「資本(お金)」のコモディティー化
▼ 変わる株価の意味合い
● 進む社会インフラ分野における技術革新
▼ 再生可能エネルギーへのシフトがもたらす化石燃料バリューチェーン破壊
▼ 次世代ICT群による分散型ICTプラットフォームの実現
【第2章】 フラグメント化する世界とその移行プロセス
● なぜ世界はフラグメント化するのか
▼ 背景としての複雑化する世界:エントロピーは増大する
▼ 複雑系科学と自律分散型システム
● フラグメント化する世界への移行プロセス
▼ ステージ0: 経済3主体の均衡
▼ ステージ1: グローバル資本主義下での企業の肥大化
▼ ステージ2: 政府(公)と企業(民)での同時並行的な分権化
▼ ステージ3: ICTなどの技術革新による個人のエンパワーメント化
▼ ステージ4: 政府・企業・個人の新たな関係としてのコミュニティーの形成
▼ 2030年ごろまではフラグメント化する世界への移行過渡期が続く
● フラグメント化する世界の基盤としてのコミュニティーとその成立要件
▼ モノの視点:「自律分散型の社会インフラ」
▼ カネの視点:「公私混合型の価値配分メカニズム」
▼ ヒトの視点:「個々人が自律協調する統治メカニズム」
● フラグメント化する世界と相性の良い日本の社会・経済システム
▼ 民間資本を活用した地域単位での社会インフラ形成
▼ 農耕民族的価値観に根差した「社会の公器」としての企業群
▼ 「八百万の神」信仰に根差した自律協調性
【第3章】 フラグメント化する世界の実像、第4の経済主体「コミュニティー」
● IoT、AI、ブロックチェーンが社会調和メカニズムを変える
▼ AIやIoTが可能とする自律的かつ分散型の最適化
▼ ブロックチェーンが可能とする中央に依存しない統治機構
● エネルギーでは化石燃料ベースの集中型発電から地産地消へ
▼ 再生可能エネルギーをいかに使いこなすか
▼ コミュニティーを単位としたエネルギーインフラの形成
● モビリティーでは域内における交通手段間の調和へ
▼ 交通手段と利用者との相互調和
▼ 地域と交通との緊密な連携こそがMaaSの理想形
● コミュニティーでは個々人の生活と社会との双方向的な調和へ
▼ エネルギーとモビリティーとの近接化
▼ モノのサプライチェーンの自律分散化
▼ 個人と公共の医療福祉とがコミュニティー単位で緊密に連携
▼ スマートシティーを一歩進めた「レスポンシブシティー」の概念
▼ 人々の働き方や組織への帰属すらもフラグメント化
● フラグメント化する世界像とは
鈴木裕人[スズキヒロト]
著・文・その他
三ツ谷翔太[ミツヤショウタ]
著・文・その他
内容説明
「GAFAの全盛期は過ぎた」次の時代に生き残る細分化戦略とは。
目次
プロローグ 2018年はGAFAの時代から日本企業の時代への移行元年
第1章 フラグメント化する世界を生み出す2つのドライバー
第2章 フラグメント化する世界とその移行プロセス
第3章 フラグメント化する世界の実像、第4の経済主体「コミュニティー」
第4章 自動車産業“百年に一度の変化”の本質とは
第5章 フラグメント化する世界における企業経営の6つのポイント
第6章 フラグメント化する世界で勝ち残る企業・産業
第7章 新たな世界で日本がリードしていくための指針
エピローグ あとがきにかえて
著者等紹介
鈴木裕人[スズキヒロト]
アーサー・ディ・リトル・ジャパンパートナー。静岡県立浜松北高等学校卒業。東京大学大学院工学系研究科を修了後、アーサー・ディ・リトル・ジャパンに参画。自動車・製造業プラクティスのリーダーとして、自動車、産業機械、エレクトロニクス、化学などの製造業企業における事業戦略、技術戦略策定、経営・業務改革支援を担当。近年は、自動車業界にとどまらず、モビリティー領域に関する事業構想支援、アライアンス支援、技術変化に備えたトランスフォーメーションなどを多く手掛ける
三ツ谷翔太[ミツヤショウタ]
アーサー・ディ・リトル・ジャパンパートナー。静岡県立磐田南高等学校卒業。京都大学大学院工学研究科を修了後、アーサー・ディ・リトル・ジャパンに参画。製造業やインフラ産業に対するイノベーション戦略の策定や、官公庁に対する産業政策・科学技術政策の策定などを担当。近年は、モビリティーやエネルギー分野における新たな社会システムの創出や、地域を起点としたイノベーションエコシステムの創出に向けたプロジェクトに注力。また、国立研究開発法人理化学研究所未来戦略室において、イノベーションデザイナーとして、未来社会の構想とシナリオの描出に向けた活動にも参画(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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