出版社内容情報
■AI対応企業からAI中心企業へ
生成AIの爆発的な普及はビジネスに大きな変革をもたらしているが、多くの企業ははAIを個別タスクの効率化に適用するにとどまっており、AI本来のポテンシャルを最大限活かしているとはいいがたい。本書では、このようなAI対応企業(AI-enabled enterprise)から、AIを企業の中心に置くことで、機能個別の最適化ではなく、組織全体の効率化・最適化・新しい価値発見を促すAI中心企業(AI centered enterprise:ACE、エース)へと向かう、実用的なロードマップを提供する。
■文脈認識AIは「内容」と「意図」を理解する
ChatGPTのようなツールは文脈認識AIのはじまりにすぎない。文脈認識AIは構造化されたデータだけでなく、会話やメール、画像など人のさまざまなインプットを認識し、その「内容」だけでなく「意図」も理解するよう進化しつつある。それにより知覚能力だけでなく推論能力が高まり、個人のタスクレベル、インタラクションレベル(二者間)、そしてマーケットプレイスレベル(複数者間)でAIが生み出す価値が爆発的に高まる。本書では実例と学術研究に基づき、文脈認識AIによって人や組織のインタラクションを強化し、新しい協働形態を切り開き、AI中心企業へと向かう具体的な方法を示す。
■いまやるべきことは情報流の再編
文脈認識AIのカギを握るのは構造化されていないデータの活用であり、いまやるべきことは企業内外での情報流の再編である。その結果として、プロセスや組織が再編される。ベースラインの大規模言語モデル(LLM)をプロンプトエンジニアリング、検索拡張生成(RAG)、知識グラフなどの技術で拡張することにより、組織は個々の思考パターンと協働ワークフローに適応するカスタマイズされたツールを構築できる。本書では、組織のリーダー向けに、自社のどの業務にどのようなAIを活用すべきかを考えさせる実践的なフレームワークを提示する。また、最終章ではビジネスを超えて、文脈認識AIが医療と教育という2つ重要な分野において生産性向上にどのように役立つのかも紹介する。
原書『The AI-Centered Enterprise: Reshaping Organizations with Context Aware AI』
アクシオム・ビジネスブック賞 2026 EMERGING TRENDS / AI 銀メダル受賞
【目次】
日本語版への序文
AI関連用語集
PART (1) 基礎編
第1章 生成時代
GPT革命
変革の引き金
本書の読み進め方
コラム もう1つのGPTとJカーブ
キーポイント
第2章 束縛から解き放たれる企業
情報過多
情報インテリジェンス
ガラスの向こう側
価値のダイナミクス
キーポイント
コラム 制約、コストカーブの凸性、組織内探索
第3章 意図インテリジェンス
決定論的な機械
知覚 vs 推論
文脈とは何か
デジタル化された意思決定
文脈を求めて
コラム 文脈認識AIにおけるエージェントアーキテクチャ
神のような存在ではない
コラム チューリングテスト、AGI、そして事業戦略
キーポイント
PART (2) 想像編
第4章 個人の生産性
文脈認識AIをさまざまな業界のタスクに適用する
タスクの解剖とAI活用の失敗
解剖学から技術アーキテクチャへ
キーポイント
第5章 インタラクションの強化
インタラクションの価値
インタラクションと文脈認識AI
コラム 売り手と買い手のインタラクションによる経済価値創出
文脈の層
コラム あなたは誰を信頼しますか
探索・評価・遂行フェーズ
構造化されていないタスクの文脈を豊かにする
構造化されていない社会性の文脈を豊かにする
構造化されていない関係性の文脈を豊かにする
組織的インタラクションとエージェントアーキテクチャ
キーポイント
第6章 マーケットプレイスの充実
マーケットプレイスの階層
コラム 負荷分散、マッチング、ネットワーク効果
構造化データを超えて
コラム ロングテール
社外から社内マーケットプレイスへ
マーケットプレイスの階層内で文脈認識を高める
キーポイント
PART (3) 実践編
第7章 3Cフレームワーク
キャリブレート:用途に応じてAIを調整する
クラリファイ:戦略的な影響を明確にする
チャネライズ:実装への道筋をつくる
コラム 機会を選択する方法
キーポイント
第8章 ビジネスインフォメーションリエンジニアリング
AI中心企業(エース)への道
組織の情報システムの進化
組織構造への影響
コラム テイラー主義とビジネスプロセスリエンジニアリング
組織内の新たなつながりを識別する
文脈認識AIと価値創出
キーポイント
第9章 戦略的な優先事項
人間
プロセス
コラム 文脈認識AIのROI
コラム AIガバナンスのベストプラクティス
技
内容説明
AI対応企業からAI中心企業へ。文脈認識AIが人や組織の新たな協働形態を切り開く。アクシオム・ビジネスブック賞銀メダル受賞。
目次
1 基礎編(生成時代;束縛から解き放たれる企業;意図インテリジェンス)
2 想像編(個人の生産性;インタラクションの強化;マーケットプレイスの充実)
3 実践編(3Cフレームワーク;ビジネスインフォメーションリエンジニアリング;戦略的な優先事項;企業を超えて)
著者等紹介
バラ,ラム[バラ,ラム] [Bala,Ram]
サンタクララ大学リーヴィー経営大学院のAI&アナリティクス分野の准教授。ダイナミック市場におけるプライシング、マーケットプレイス設計、サプライチェーン意思決定に関する最先端の研究に加え、有力スタートアップやフォーチュン500企業で、これらの分野を基礎とした製品開発を手がけてきた。AIエージェントを手掛けるスタートアップ「Samvid」の共同創業者でもある
バラサブラマニアン,ナタラジャン[バラサブラマニアン,ナタラジャン] [Balasubramanian,Natarajan]
シラキュース大学ホイットマン経営大学院のアルバート&ベティ・ヒル記念教授。技術、人的資本、組織学習、イノベーションがビジネスの価値創出にどう寄与するかを研究している
ジョシ,アミット[ジョシ,アミット] [Joshi,Amit]
IMDビジネススクールのAI、アナリティクス、マーケティング戦略分野の教授。組織のAI活用、ビッグデータやアナリティクス、AI能力の開発支援を専門とする。数々の受賞歴のある研究者として、銀行、フィンテック、小売、サービス、自動車、通信、製薬などの業界におけるAI・アナリティクス主導の変革に豊富な経験を持つ
森健[モリタケシ]
野村総合研究所(NRI)未来創発センター未来社会・経済研究室長。ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)経済学修士、一橋ビジネススクール経営学博士課程修了。主な著書に、『デジタル資本主義』(2019年度大川出版賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。




