出版社内容情報
トランプ2.0時代の「分断が先鋭化し、陰謀論が武器化・日常化した」世界を読み解く論考集。日本・韓国・米国・フランス・トルコ・レバノンの分断と陰謀論を考察し、中国・ロシアの武器と化すQアノン陰謀論、中南米で拡大する陰謀論ネットワーク、アフリカの偽史と秘密結社陰謀論、トランスヒューマニズム、シンギュラリティと新世界秩序陰謀論、シミュレーション仮説陰謀論などを紹介。
内容説明
トランプ時代の「陰謀論が武器化・日常化した」世界を読み解く論考集。
目次
第1章 各国の分断と陰謀論(日本の陰謀論と分断;韓国の左右対立と陰謀論;フランスの分断と陰謀論 ほか)
第2章 テーマ別論考 分断と陰謀論(トランスヒューマニズム、シンギュラリティ、シミュレーション仮説―この世界からの脱出への想像力を取り込む陰謀論;我々の祖先はアーリア人であり、エリートはみんなフリーメイソンで無垢な青年を肛門性交を用いて服従させるなどのアフリカの偽史と陰謀論;左右分断と不正選挙陰謀論 ほか)
第3章 今後の展望と対策、総括としてのアメリカの分断と陰謀論(日本における陰謀論の今後の展望と対策;トランプが可視化した集合的無意識と陰謀論の日常化)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
HANA
59
面白い。これまで社会的な分断と陰謀論というと主にアメリカが語られてきたのだが、本書はその視座を他の国、日本や韓国、フランスにレバノンといった所まで広げ、それぞれの国にどう陰謀論が忍び込んでいるのかを明らかにしている。そこにはアメリカのように単純な右と左の分断ではなく、それぞれのお国柄によった陰謀論が語られているのは面白い。例えば日本だと陰謀論に依る少数対多数の一般人とかアフリカだと偽史との結合だとか。後半は陰謀論を武器化するロシア中国の話が中心となっているが、こちらは先に類書を読んだので目新しくはないか。2025/06/20
Kooheysan
4
各国(日本・韓国・フランス・トルコ・レバノン・アメリカなど)の陰謀論の状況分析と併せて、一般的な陰謀論の形式とその影響についての概論。いわゆるとんでもない話が、そうだと割り切って楽しめるレベルを超えて、もはやそれが社会的に分断を引き起こすまでになってしまう理路について整理されています。我が国もさることながら、政治的な考えが違うだけで、すべてで分断されつつあるアメリカの問題、そして国同士の情報戦略(民主主義国に対する懐疑を醸成するプロセス)の問題などに恐ろしさを感じました。2025/07/27
Go Extreme
2
https://claude.ai/public/artifacts/012ba84e-75c5-4d4c-8774-0f8057056c13 2025/06/07