内容説明
「知の探索(Exploration)」と「知の深耕(Exploitation)」を同時に行うことで、イノベーションを継続的に成功させる可能性があることが指摘され、深耕・探索志向、すなわち両利き志向によって、組織業績に影響を与えるマネジメント・コントロールが異なることが実証されている。そうした経営理論に加え、国際課税の世界において今世紀最大の課題とされるBEPSの観点からも、イノベーション企業における無形資産課税のあり方について検討したい。
目次
第1編 イノベーション創製のための「両利きの経営」と管理会計(両利きの経営及び関係する管理会計について;製薬企業における研究開発;小野薬品の興隆―PG(プロスタグランディン)の創薬成功、空白期間、オプジーボの創薬成功
製薬会社経営企画部長のエスノグラフィー
イノベーションの価値評価と管理会計)
第2編 BEPS時代を見据えた国際課税のあり方について―イノベーション企業の無形資産に対する課税を中心として(BEPSの議論について;無形資産への課税と税の恩典;租税回避行為について;イノベーション企業における無形資産課税の判例等;イノベーション企業の無形資産に対する課税のあり方について)
著者等紹介
石川潔[イシカワキヨシ]
1960年9月、大阪府に生まれる。大阪市立大学商学部卒業。神戸大学経営学博士。1984年4月、小野薬品工業株式会社入社。15年間、経営企画部長を務める。2018年4月、日本経済大学大学院経営学研究科教授に就任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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