内容説明
ゆうきくんが、お父さんからもらった「なくしものくじら」というキーホルダー。友だちのたかしくんとケンカしたことで、ゆうきくんはキーホルダーをなくしてしまいますが、あるとき、くじらは大きくなって、空を飛んで帰ってきました―。第8回えほん大賞ストーリー部門大賞受賞作品。
著者等紹介
初田たくみ[ハツダタクミ]
1990年生まれ。東京都出身。2015年、文芸社出版文化振興基金事務局が主催する「第8回えほん大賞」のストーリー部門で『なくしものくじら』が大賞を受賞する
田中伸介[タナカシンスケ]
絵本作家。イラストレーター。熊本県出身(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
anne@灯れ松明の火
26
新着棚で。表紙に惹かれて。表紙の雰囲気から、絵本だと思って開いたら、文字がビッシリで驚いた。最後のプロフで、「第8回えほん大賞」ストーリー部門の大賞を絵本化したものと知り、なるほどと思った。いじめられて、学校に行きたくなる少年が、父親からもらった「なくしものくじら」というキーホルダーのお蔭で、いろいろなことに気づき、いじめっ子との関係が変わっていくまでを描いている。ファンタジー部分はあるが、話の展開が自然で、いい。ただ、地の文での「くん」付けがちょっとくどく感じた。田中伸介さんの絵が、柔らかくて、美しい。2016/03/11
はな
24
持っていると、なくしたものが見つかるクジラのキーホルダー。小学生の頃に読んだくじら雲の話を思い出しました。2020/07/26
ヒラP@ehon.gohon
22
意地悪をされても親切で返す、意地悪をされても親切で返す、このくりかえしの気持ちが、人を変える秘訣かもしれません。 なくしものくじらというファンタジーにこめた、作者の想いが、私自身の心がなくしていたものを教えてくれたような気がします。 不思議だけど素晴らしいくじらでした。 そして、ゆうきくんのお父さんのような存在になりたいと実感しました。2018/06/22
遠い日
16
思いやる心のファンタジー。いじめっ子にも、人に言えない秘密があったり、意地悪されてもやり返さない、負の連鎖を断ち切る方法の提案があったり、子どもの日常にありがちなリアルさがうまく織り込まれている。なくしただいじな物を見つけてくれるなくしものくじらの、ゆったりとした働きと応援の気持ちが、直截的に描かれていないのにちゃんと伝わってくるところに、物語の力を感じます。2016/01/30
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
13
絵本ですが、児童書的。いじめっ子といじめられっ子の関係が、小学生にリアルに感じられると思う本です。長めになりますがファンタジーの中にあるメッセージを伝えたいです。ゆうきくんのお父さんと親友の関係がより深いものになっています。2019/06/23
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