内容説明
ヤコブとその一家がエジプトに下ってからおよそ350年、ヨセフが死んでからでも200数十年、イスラエル人はエジプトで奴隷の民となっていた。この200万人のイスラエル人を約束の地カナンに導いたのがモーセである。増大するイスラエル勢力を恐れたトトメス一世は「嬰児殺し」のお布令を出すが、母の気転でモーセはエジプト人として育てられる。旧約聖書のものがたりの中でも最もドラマチックな「出エジプト」は、いかに実現したのか?!紅海の奇蹟、「十戒」の真意等、聖書のツボを感動的に描く。
目次
第1部 出エジプトの出来事(奴隷の民;モーセの誕生;宮廷から荒野へ;燃える柴;偶像神との戦い;エジプト脱出;旅程の回顧;シナイ契約;幕屋に宿るシャカイナグローリー;荒野の四十年;世代交代;モーセの最期)
第2部 カナン定住(ヨルダン渡河;カナン征服;土地の分割;士師たちの時代;モアブの女ルツ)
著者等紹介
中川健一[ナカガワケンイチ]
1947年生まれ。大阪府出身。1970年一橋大学卒業。6年間のサラリーマン生活の後、米国トリニティ神学校留学、同校卒業。1986年、福音テレビ放送団体『ハーベスト・タイム・ミニストリーズ』を設立。2010年まで24年間、テレビ番組を放送する。ハーベスト・タイム・ミニストリーズ理事長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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吉野ヶ里
12
ど、読了(疲れた)。まとめ直して落としこむために二回読みました。モーセから、ヨシュア、士師たち、それからおまけ程度にルツの話。それぞれの話の位置付けが見えると聖書もいくらか(あくまでもいくらか)読みやすくなりますね。長らくの間の疑問だった。「殺すな」って言うわりにイスラエル人はバンバン異教徒殺すやん問題が解決。許されてるケースは原則、ヤハウェさんの意思に従ってるんです。イスラエルは神様の道具なわけ。モーセがミデヤンの地で暮らした期間とイスラエル民が荒野にいた期間が同じ40年なのは何かしら意図的なのかしら。2020/06/02
てっしー
4
順不同で古本で手に入ったものから読んでいるこのシリーズ、通算三冊目。本巻は出エジプト〜カナン定住までを活写。神があえて選びたもうたのが決して他に抜きん出た優秀な民族でなく、喉元過ぎた瞬間から熱さを忘れるような、本当に懲りないどうしようもない民だったというのは、罪深い私に勇気を与えてくれるなあ。旧約の様々な場面が、新約のキリストの予表(=型)となっているんだなあ。いろいろ発見ありました。各章ごとに聖書の該当箇所が書かれていれば、言うこと(ほぼ)ない入門書なんだけどなあ。2014/07/02
Ryou Honna
0
12部族がエジプトからモーセと共に脱出する部分~バビロン捕囚まで。モーセやアロンなど有名な人物とその行動を改めて学んだ。出エジプトで主が起こした災害の意味、イスラエルの民と周辺部族との関わりや関係性について、聖書を読むだけでは理解しきれない部分をカバーしてくれ、理解を広げてくれた。またダビデ、ソロモンと名君の素晴らしい側面は勿論、汚点ともいうべき部分の解説は興味深かった。その後の歴代の王たちの詳細な罪の行動と悔い改めは勉強になりました。誰が何したが覚えてませんが、気になったらこの本に立ち返ろうと思います。2015/01/31