感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Sakie
6
「地域猫」の基本システムをつくりあげた方の記録。無責任に野良猫に餌をやる/飼えない猫を捨てる自称猫好きと、増えた野良猫による害に憤慨する地域住民、対応に手を焼く行政の構図。問題は猫が増えすぎることにもあるが、主には猫をきっかけに噴出する人間同士のトラブルなのだ。地域猫が最善の解決方法だとは思わない。しかし現状では、ベターな対処策であり、猫にとっても人間にとっても妥協点ではあるのだ。そして、ひとつの地域をそこまでまとめていくのは、本当に大変なことだ。そのノウハウと考え方がよくまとめられている。2014/04/18
るむ
3
横浜市役所で、「地域猫」という言葉を定置させて獣医さん。ネコ対策に行政が関わるのはタブーとされていた中で尽力した方々がいたことや、ここから広がっていったことを知りました。猫トラブルは、実は他にも問題要素があること、話し合いの有効性など、学ぶところがたくさん。私は行政との間に立って活動することがあるので、怒っている人との接し方や解決の仕方など、興味深かったです。2023/04/01
Танечка (たーにゃ)
2
「地域猫」の取り組み方法について解説した本。取り組みを成功させるには自治体、地域、動物病院、保護団体など、いろいろな組織間のコミュニケーションが重要なんだな、と。2021/09/11
たぬき
1
地方自治体は、町内会というNPOとどう付き合うか という本であります。ネコの本ではない。2013/02/15
N
0
野良猫が「問題」になるのはもしかしたらそこに地域社会つまりは地域のコミュニティが存在していないからなのかもしれず、野良猫が「地域猫」になることでそれまでなかった「地域社会」を生み出すことにつながるのかもしれないと思った。問題は猫じゃなくて猫が問題になってしまうことであって、猫が好きかどうかにかかわらず、猫をみんなで世話する社会は人にとっても住みやすいと思いますね。2017/12/20