出版社内容情報
近年、再びカセットテープが注目されています。カセットテープ全盛期を知るベテランオーディオファンはもちろんのこと、若者が「ユニークなメディア」として着目しているのです。これは単に物珍しいだけでなく、ある意味レコード以上にアナログらしいカセットテープならではのサウンドが、ユーザーを惹き付けているのではないでしょうか。本書はカセットテープ全盛期といえる1971年から1993年に国内で発売されたほとんどすべてのカセットテープの、その発売年、ラインナップ、そして主要な製品についてはパッケージデザインなども紹介していきます。圧倒的な掲載量と資料性を持ち、またメーカーOBや磁気テープ工業会OBへのインタビューなどを可能な限り盛り込んで、世界の頂点を極めた国産カセットテープについての書籍の決定版となるものを目指しました。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
紫の煙
12
正に完全アルバムの名に相応しい。全部を知っている訳ではないが、83年から88年あたりはドンピシャ。このテープには、誰それのあのLPを入れていたと覚えているものもある。メタルを買うお金は無く、メインはノーマル、時々ハイポジ。印象に残っているのは、ソニーHF-PROの白いハーフと、AXIAのクリアハーフ。2025/03/30
のりのり🍳ぽんこつ2𝒏𝒅
8
この手のカセットテープクロニクル的な本はいくつか読んだけど、この本が最も網羅されている感じがする。カセットテープの種類が爆発的に増えた80年代から、世の中の音楽を聴くスタイルがMDやメモリーオーディオに移行してしまい製品ラインアップが減少していく90年代後半までの推移が興味深い。思い出のカセットテープ以外はもう処分してしまったのでどのデザインも懐かしい。もう再生する装置も持ってないのに、ソニーのDUADとTDKのMA-Rとかは保存版で手元に残してある。そのMA-Rの開発秘話を読めたのは非常に価値があった。2024/04/27
チェアー
4
テープの話を思い出すと、学生の頃にタイムトリップする。多くの人はそうではないか。あんな若者に優しい媒体もなかったなぁと思い返す。 2024/01/25