感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
trazom
57
このところ裏切られてばかりだった音友ムックだが、この本はいい。例によって既出の記事を再掲・編集しただけだが、作品や演奏に深く関わる充実した内容。特に、西村朗、佐伯茂樹、金子建志、朝比奈隆の各先生の楽曲分析は、数多くの譜例とともに、とても勉強になる。各パートが、どこに神経を尖らせているのかがよく分かるオケ団員のコメントも面白い。田中信昭先生の「私が最初に「第九」を歌ったのは、カラヤンがN響さんを指揮した公演で…」という思い出話には、「なんでカラヤン先生が呼び捨てで、N響がさん付けなのか」と思わず笑っちゃう。2020/10/25