出版社内容情報
宇都宮中央女子高校の委嘱で作曲された単一楽章、約7分の女声合唱曲。与謝野晶子の同名の詩(明治37年)をテキストとする。
宇都宮中央女子高等学校の委嘱により作曲された単一楽章、演奏時間約7分の女声合唱曲。日露戦争中の明治37年、与謝野晶子が旅順で戦う弟を想って書いた詩「君死にたまふことなかれ」をテキストとする。音楽は全体に激しい表現をともなうが、ゆっくりと歌われる冒頭の「あゝおとうとよ 君を泣く…」、最終連の「あゝおとうとよ 戦ひに…」(楽曲では中間に位置)の愛情と覚悟が滲む凛とした空気は深く印象に残る。誠実に正面から詩作をとらえた音楽からは、時を越え詩句の普遍の訴えが聴こえてくる。
君死にたまふことなかれ
【著者紹介】
作詩:歌人、作家、思想家。代表作に「みだれ髪」「新訳源氏物語」等。