内容説明
森と湖、フィヨルドをはじめ美しい自然に恵まれた北欧は、音楽も多彩で感動的な作品が多い。本書はシベリウス、グリーグ他、さまざまな特徴をもった多くの作曲家たちの魅力を、この道50年の著者が豊富な体験をもとに、熱い共感をもって綴った渾身の書である。
目次
北欧・人・音楽
大作を冬に書いたシベリウス
芸術家はまず人間であれ―グリーグの信条
ノルウェー国民の魂をゆさぶったセーヴェルーの抵抗三部作
エストニアからスウェーデンへ亡命したトゥビン10の交響曲
リトアニアの天才―幻想の画家・作曲家チュリュリョーニス
ストックホルムからのラジオが苦しむ隣人たちに慰めと勇気を与えた―ラーションの“偽装の神”
演奏のあてさえなく書き続けられたベールヴァルドの交響曲
三十年早く生まれてしまったフィンランド現代音楽の先駆者アーレ・メリカント
十二音主義への道―ノルウェーのヴァーレン、スウェーデンのルーセンベリなど〔ほか〕