内容説明
「そして西風が葦の空洞を吹きぬけて、野の人々に草のうつろな茎を吹くことを教えたのだ」太古の昔から人間に親しまれてきた楽器、笛。本書は、古今東西のさまざまな神話や伝承そして文学に表われた笛と人間との交流を描き、その不思議な魅力の世界に読者を誘う。
目次
笛の起源をたずねて
日本古代の笛
天上の音楽
笛の魔力
笛と恋
笛と職業、そして性
笛の素材
メリ・カリ(尺八のメリ・カリ;横笛のメリ・カリ;フルートのメリ・カリ)
開口端補正
音の物理少々(楽音と噪音;音の速さと温度;音の波)
音の高さをどのようにして変えるか(弦の横振動;管楽器;倍音;指孔)
指孔の数はいくつ
笛の文学拾遺