出版社内容情報
昭和~平成に150巻を超えるラインナップを擁した、ON BOOKSの名を冠す第3の新シリーズの7弾。各曲をしっかり聴こうと思っている人向けに1冊で1曲を扱い、「総論、著者が語る楽曲の魅力」「楽曲解説」「演奏史・録音史・名盤」の3部構成をとります。
オペラと近代ヨーロッパの最後の輝きを宿した奇跡の作品を詳解! 第1章では、なぜ世紀転換期のウィーンという時代背景を持ちつつモーツァルトの世界に帰るオペラが生まれたのか、という観点から曲の魅力を語ります。また第2章ではわかりやすく楽曲の全体像を把握でき、第3章では上演・録音史の概要および名盤CD・DVD 21選により、その変遷と各録音の聴きどころを掴めます。
内容説明
オペラと近代ヨーロッパの最後の輝きを宿した奇跡の作品を詳解!楽曲の魅力、楽曲解説、演奏史・録音史・名盤の3部構成で“ばらの騎士”をきわめる!
目次
第1章 『ばらの騎士』の誕生―世紀転換期のウィーンが生んだほろ苦い「喜劇」
第2章 『ばらの騎士』の音楽と内容―R・シュトラウスとホーフマンスタールが織りなす世界
第3章 『ばらの騎士』のディスク紹介―上演史とその変容を交えつつ
著者等紹介
小宮正安[コミヤマサヤス]
ヨーロッパ文化史・ドイツ文学研究家。秋田大学准教授を経て、横浜国立大学(大学院都市イノベーション研究院・都市科学部)教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yapipi
9
あまりの美しさに感涙する、そんな音楽はめったにないでしょう。「薔薇の騎士」はそんなオペラです!なぜ素晴らしいか?①「時の儚さ」が見事に描かれでいる②旋律の美しさが際立っている③オーケストレーションが粋を極めている④エロティックで猥雑なのに高貴である。「薔薇の騎士」は第一次世界大戦前、欧州が生んだ残照のような虚構のオペラです。本書はそんなオペラの格好のガイド役です。できたら文学的な解説も欲しかったのですが、ページの制約もあり、ないものねだりでしょう。生きているうちにもう一度ウィーンで「薔薇の騎士」を見たい!2025/06/27
sou
1
薄いながらも、時代背景、音楽面、録音などしっかりした解説で満足。2025/05/06
沖縄電鉄社長
1
終焉に向かいつつあるハプスプルク朝オーストラリアを背景に、幾重にも折り重なる「虚構」によって、儚い時の移ろいを言葉と音楽で描ききった奇跡のオペラ。 クラシックを聴きだしてから30年以上、そんな私が生まれて初めて生で観る予定のオペラ『ばらの騎士』。その前準備として最高の一冊。2024/01/15