内容説明
現在第一線で活躍する8人の研究者による“バッハ論”10篇。デュル、ダーデルゼンらの革命的研究の成果をふまえ、単に作曲家であっただけでなく、優れた編曲者、類い稀なる聖書解釈者、そして敬虔なルター派信者であったバッハの様々な面に光をあて、新たなる全体像を描き出す。また最近のバッハ演奏の主流になりつつあるアーノンクール、レーオンハルトらの活動にも言及し、現代におけるバッハの意味を問い直す。
目次
第1章 伝記研究の諸問題(角倉一朗)
第2章 新しい年代研究とその後―教会カンタータを中心に(東川清一)
第3章 バッハの真作と偽作(樋口隆一)
第4章 バッハの編曲技法(尾山真弓)
第5章 「コンチェルト」をめぐる諸問題(三宅幸夫)
第6章 《マタイ受難曲》の成立をめぐって(樋口隆一)
第7章 《フーガの技法》をめぐる諸問題(角倉一朗)
第8章 バッハ演奏の地平と展望(市川信一郎)
第9章 バッハと象徴、そして修辞学(礒山雅)
第10章 バッハの宗教性―十字架の神学のパトスとエートスの終未論的普遍主義への展開(杉山好)
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