「序破急」という美学―現代によみがえる日本音楽の思考型

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  • サイズ B6判/ページ数 219p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784276133082
  • NDC分類 760.1
  • Cコード C1073

出版社内容情報

著者は国際的に活躍する作曲家。「能」などの日本音楽の研究から「序破急」の美学を自らの作品にも応用し、高い評価を得てきた。本書はその「序破急」という美学と「成る」という概念の考察から美学的理論を導きだした画期的な書。

内容説明

雅楽、箏曲、長唄、能、歌舞伎といった日本音楽だけでなく、連歌、蹴鞠、香道、剣道などの伝統芸能をも考察することにより、日本人であれば誰もが無意識にもっている美意識を抽出、現代の創作にいかに応用するかを考究する。国際的に活躍する作曲家にして、日本音楽研究においても著名な著者ならではの画期的な音楽論。

目次

第1章 「序」にかえて―問題提起
第2章 「序破急」の定義とその数式化
第3章 伝統音楽に現れた「序破急」
第4章 一般伝統芸能に現れた「序破急」
第5章 日本伝統演劇に現れた「序破急」
第6章 「成る」という概念と「序破急」
第7章 「序破急書法」試論

著者等紹介

丹波明[タンバアキラ]
作曲家。1932年生まれ。東京芸術大学作曲科卒業後、60年フランス政府給費留学生としてパリ国立高等音楽院に入学し、O.メシアンに師事。作曲で一等賞、楽曲分析で二等賞、リリー・ブーランジェ賞、ディヴォンヌ・レ・バン作曲賞等を受賞。64~67年フランス国立放送研究所にて具体音楽研究に従事。68年フランス国立科学研究所哲学(美学)科に入り、98年主任研究員に就任。70年以降、作曲、音楽学の2分野で活躍している。作曲家としては多くの音楽祭で作品を発表。とくに79年フランス国立放送により「丹波明の一日」が放送され、同年オランダ現代音楽祭では10作品が演奏された。音楽学の分野では、71年『能音楽の構造』によりソルボンヌ大学より音楽博士号、日本翻訳家協会文化賞、84年『日本音楽理論とその美学』により同大学よりフランス国家博士号を授与される
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