内容説明
著者、ステーン=ノクレベルグはノルウェー作曲界の重鎮、またピアニストとしても優れた業績を残し、とくに「グリーグ・ピアノ作品全曲録音」は、高い評価を獲得している。本書は長年グリーグの作品に親しみ、演奏を行なってきた著者が、その集大成としてピアニスト・学習者に向けて書いた演奏解釈の本である。生涯や芸術論をめざしたものではなく、学問的な分析を避け、彼が残した楽譜そのものに焦点を当て、演奏を通じてグリーグ自身の作曲法に迫ろうとしたものである。グリーグを知るための「道徳」ともいえる、ピアニストおよびグリーグ音楽研究者・ファン必携の貴重な本といえよう。
目次
4つのピアノ小品Op.1
詩的音画6つのピアノ小品Op.3
ユモレスクOp.6
リカルド・ノルドロークのための葬送行進曲
ピアノ・ソナタ ホ短調Op.7
ピアノ協奏曲 イ短調Op.16
人々の暮らしの情景Op.19
バラード ト短調Op.24
アルバムの綴りOp.28
2つのノルウェーの民謡による即興曲Op.29〔ほか〕
著者等紹介
ステーン=ノクレベルグ,アイナル[ステーンノクレベルグ,アイナル][Steen‐Nokleberg,Einar]
1944年生まれ。ノルウェーの代表的ピアニストの一人。グリーグの音楽解釈の第一人者。若くして演奏と音楽教育に頭角をあらわし、全ドイツで最年少で音楽院の教授に就任。現在もドイツ・ハノーヴァー音楽院及びノルウェー国立音楽院教授。ノルウェー国内のみならず、欧米各国で演奏と教育活動を続けている。ベルゲン音楽祭でのグリーグ作品演奏に対する評論家賞、ロンドン・シンフォニー・オーケストラとの共演に対するBBCレコード大賞など、各種の賞を獲得。数回に及ぶ来日で、1997年には、6夜にわたる全グリーグ演奏会を行なった。日本グリーグ協会名誉会長
大束省三[オオツカショウゾウ]
1948年東大経済学部卒。ディナ・ノタルジャコモ、ジャンヌ・フォール=バダールに声楽、池内友次郎教授に音楽理論を学び、北欧文化協会に入会してスウェーデン語を学習。1960年代より北欧歌曲の演奏、北欧音楽研究に励み、北欧合唱団を組織して68年より99年まで5回北欧に演奏。現在、日本グリーグ協会会長、北欧音楽協会代表、北欧合唱団主宰、北欧文化協会理事。2001年、ノルウェー王国功労勲章第一等級リッデル章受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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