目次
第1部 伝記と文化的背景(一八七五年~一八八九年 幼年期と少年期;一八八九年~一九〇五年 パリ音楽院での青春と成熟;一九〇五年~一九一四年 ソナチネから三重奏曲へ;一九一四年~一九二一年 戦争とその直後;一九二一年~一九二八年 一九二〇年代の新しい潮流;一九二八年~一九三七年 晩年;人物ポートレート)
第2部 モーリス・ラヴェルの芸術(音楽美学;ラヴェルの音楽語法;創作過程)
著者等紹介
オレンシュタイン,アービー[オレンシュタイン,アービー][Orenstein,Arbie]
1968年、コロンビア大学で博士号取得。現在、ニューヨーク市立大学クィーンズ・カレッジ、アーロン・コープランド・スクール・オブ・ミュージックにて教鞭を執っている。アメリカにおけるラヴェル研究の第一人者で、オイレンブルク社から刊行のオーケストラ・スコア校訂など、意義ある仕事を続けてきた。ピアニストとして、ラヴェルの初期作品の初演なども行っている
井上さつき[イノウエサツキ]
東京芸術大学楽理科卒。同大学院修士課程を経て、博士課程満期退学。修士課程在学中に国際文化教育財団(石坂財団)奨学生として渡仏。パリ・ソルボンヌ大学修士課程を修了する。愛知県立芸術大学音楽学部教授。明治学院大学芸術学科および同大学院非常勤講師。専門は近代フランス音楽史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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山のトンネル
4
ラヴェルの手書きスケッチから、楽譜の段階的な完成、作品の段階的な完成を知る事が出来る。彼はとにかく楽譜を書き、同じ曲でも2個も3個も手書きのスケッチや総譜がある。思いつくままに書いて、そして、書いたものを削除(修正)するのを前提とし、とにかく楽譜を書いたという。彼の作品の評価は人それぞれ自由だが、「楽譜を書く」、という行動に関しては手間も時間も惜しまず、継続してるのを見習うべきだと思い知った。2022/04/29
atsukippi
1
幻術師であり時計職人。 王道で綿密な研究成果。2012/06/28
hr
0
1901年のローマ賞で最上位を獲ったのはアンドレ・カプレで、そのカプレのカンタータへのラヴェル評が掲載されていて興味深い。オーケストレーションを賞賛しながらも「このうえなく凡庸」と言ってしまうラヴェル。なかなか辛辣である。2018/01/21