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内容説明
1976年、バイロイト祝祭劇場は100年を迎えた。一方1970年以降、ヨーロッパ各地では気鋭の演出家による新しい《指環》演出の解釈と演出による上演が盛んに行われるようになった。これらの演出に共通しているのは、幾重もの層に埋もれている《指環》を掘り起こし、現代の光で照射することだった。本書では、こうした現代の演出家、指揮者、音楽学者らによる新しい時代の《指環》の演出と解釈を、その豊富な舞台写真とともに紹介するビジュアルな案内書。
目次
1 舞台の使命(啓蒙と告白;わかることとわかりやすいこと)
2 《指環》の舞台(ユートピアそれとも世界史の再現か;演出家ウルリヒ・メルヒンガー、トーマス・リヒター・フォルガハ〈舞台美術〉、ハンス・ヨアヒム・シェーファー〈ドラマトゥルギー〉と語る;無責任には反対―想像力には賛成!;《指環》演出のパースペクテイヴ;神話とリアリズムの間;舞台の上の世界劇;視覚と感情の想像力;寓意と舞台効果;ワーグナー演出の諸傾向)
3 神話と革命(客観的解釈と社会参加する舞台;《指環》と革命;《指環》における神話とイデオロギー)
4 楽劇の諸問題(音楽の構造についての覚書き;いま一度ワーグナーの形式の秘密について;音楽とドラマの関係;音楽劇と記号論の関係に関する注釈)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
すいれん
2
「ニーベルングの指輪」を学問化。確か簡易なあらすじが載っていたはず…と図書館で借りる。この本は高校1年の夏にも読んでる。解釈云々よりも、とにかく話の筋を頭にたたみ込みたくて必死で読んだ記憶がある。お金ないからNHKFMでやってるのを録音したりしてたなぁ。放課後視聴覚室でLDの観たわ。2週間かけて。半分は理解できたけど、難しい。写真がカラーでないけどたくさん載っている。騙して信じて憎んで愛して望んで絶望して栄えて滅びる。関係ないけど、指輪知る前にバスクリン入れたお風呂で地獄の黙示録ごっこよくしてました。 2020/03/22
えふのらん
1
1976年のバイロイト百周年を記念して「<指環>はいま」と題して開催されたシンポジウムの記録。参加者は指揮者から歴史家まで様々だが、本書は特に演出家に重点を置いている。興味深いのは、ジークフリートをプルードン、バクーニンといった社会主義陣営と捉えてバーナード・ショー的な読み方をする舞台美術家がいる一方でパトリス・シェローがまっとうな解釈を提示していることか。2017/10/22
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