内容説明
今回、田村の生涯を書くにあたって、田村の唱歌作曲家以外の側面、つまり教育者としての側面を強調し、併せて彼が生きた時代の教育界や音楽界の状況についてもできる限り触れ、また彼を取り巻く人びとに関する出来事や言葉によって、実像に近い田村を描き出そうと努めた。
目次
序章 美しい歌声―還暦記念祝賀会
第1章 裏山の頂上で見た夢―生い立ち
第2章 小倉地の洋服と短靴―鳥取県尋常師範学校生徒時代
第3章 二食の弁当―東京音楽学校生徒時代
第4章 須磨の海で溺れる―兵庫県立師範学校時代
第5章 言文一致唱歌の創作―東京高等師範学校附属小学校時代「前編」
第6章 音楽教育家として立つ―東京高等師範学校附属小学校時代「後編」
第7章 紐育から倫敦へ―欧米の教育事情視察旅行
第8章 初等音楽教育の礎を築く―東京市視学として
第9章 大黒様と金太郎の碑
終章 人びとの心のなかに