内容説明
西洋の大思想家たちは、自らの思想体系のなかに音楽をどう位置づけたか。アウグスティヌス、デカルト、ルソー、ショーペンハウアー、アドルノらの探究の軌跡が、日本を代表する碩学たちの手で克明にあとづけられる。音楽を思索する人にとって必読の書。
目次
思想の自己呈示としての音楽
諸天体の構造的響和―プトレマイオスの宇宙調和論
内なる音楽―アウグスティヌスの『音楽論』について
飛天の楽芸―プレトーリウスの『音楽大全』
耳から知性への音楽―デカルトにおける美と音楽の快
音楽的「知」の一体系―マッテゾンの音楽情念論
十八世紀のアヴァン=ギャルド―ルソーの音楽思想
十八世紀的音楽思想の一断面―エクシメーノの『音楽の起源と規則』の場合
模倣からキャラクテールへ―シャバノンの音楽論
音楽は意志の客観化―ショーペンハウアーの音楽美学〔ほか〕