感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
BsBs
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ドビュッシー、シェーンベルク、ウェーベルンから現代音楽が始まったとし、そこから50年の調性・三和音からの脱却、文脈の音楽からの独立へ向けた音楽家の運動(苦難?)を概説した本。非常に難しく、よく理解できていない。紹介された楽曲を聞いて再読が必要かも。様々な現代音楽の技法のうち、定着したのは電子音楽くらいのものだろう。演劇的表現との融合もあるが、現代のそれはかつての文脈のある音楽に近く、現代音楽とは性質が異なる認識。新発見は多くあるがそのうち使えるものはごく僅かというところには、基礎研究に通じるものを感じた。2024/01/08