出版社内容情報
和声の学習においての指標(約束事)は「禁則」として、教科書で「禁」「許」「可」「不可」「避けよ」などと列挙されており、これらに基づいて授業やレッスンも行われる。しかし、学習者はそれらが「なぜ禁じられているのか」を知る由もない。その「なぜ」かという述べられる機会の少なかった和声の禁則に焦点を当て、大作曲家による実作品から例を引用しながらその理由や背景を明らかにしていく。この和声、そしてその禁則の成り立ちを学べる本書は作曲の専門家のみならず、演奏家など他の西洋音楽に携わる多くの人に十二分に役立つ一冊である。
目次
第1章 作曲理論
第2章 連続
第3章 隠伏
第4章 導音
第5章 第7音
第6章 4の和音
第7章 2の和音
第8章 対斜
第9章 増音程の進行
第10章 位相
著者等紹介
西尾洋[ニシオヨウ]
作曲家。1977年埼玉県生まれ。4歳よりヤマハ音楽教室でピアノを、6歳より作曲を学び、東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校作曲専攻を経て、同大学作曲科を中退。ドイツ・リューベック音楽大学卒業後、同大学院作曲専攻を審査員満場一致の最優秀の成績にて修了。滞独中にDAADドイツ学術交流会奨学金を得る。作品はNDR北ドイツ放送局ラジオで放送されたほか、キール・シフレン音楽祭、ハンブルク音楽大学、ハイデルベルク大学、リューベック市内各教会などで初演。ディー・トーンクンスト誌に論評執筆(独語)。上野学園大学准教授を経て、岐阜大学教育学部准教授、東京藝術大学大学院、名古屋芸術大学大学院、愛知県立明和高等学校非常勤講師。ヤマハマスタークラス講師。ヤマハ音楽能力検定試験官。日本ソルフェージュ研究協議会理事。全日本ピアノ指導者協会指導者育成委員。日本現代音楽協会、日本・ロシア音楽家協会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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