出版社内容情報
悪気流の時代状況に対して必要なのは、硬直した姿勢ではなく、柔らかくしなやかでありながらも原則を堅持する勁さである。井伏鱒二など、柔軟で屹立した文学者たちを論じている。
綾目広治[アヤメヒロハル]
1953年広島市生まれ。ノートルダム清心女子大学教授。「千年紀文学の会」会員。
内容説明
現代の文学と思想―反動化が進む中で。悪気流の時代状況に対して必要なのは、硬直した姿勢ではなく、柔らかくしなやかでありながらも原則を堅持する勁さである。井伏鱒二など、柔軟で屹立した文学者たちを論じる。
目次
1 戦前まで(森鴎外「舞姫」―作者の虚構と読者の虚構;漱石文学と探偵小説;正宗白鳥―絶対志向と懐疑精神;里村欣三論―弱者への眼差し;太宰治「地球図」論;東南アジアの戦線―『ジヤワ縦横』『南十字星文藝集』)
2 戦前から戦後へ(永瀬清子をめぐる詩想のつながり―高良とみ・高良留美子・タゴール;不条理をめぐる論争から―シェストフ論争と『異邦人』論争;三好十郎『恐怖の季節』論―「ヘド」は正しく吐かれている;二一世紀から見る井伏鱒二;「第三の新人」論―核家族・母・そして受験;筒井康隆―「超虚構」の構想と実践)
3 現代へ(老いの中の光と影―日本の現代文学から;井上靖『孔子』論―社会改良家としての孔子像;労働と文学―非正規雇用と自己責任のなかで;原発と沖縄と文学―差別社会日本;現代の文学と思想―反動化が進む中で)
著者等紹介
綾目広治[アヤメヒロハル]
1953年広島市生まれ。京都大学経済学部卒業。広島大学大学院文学研究科博士後期課程中退。現在、ノートルダム清心女子大学教授。「千年紀文学の会」会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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