内容説明
本書は、島根大学農学部農林経済学科の教官によって進められた共同研究の成果をとりまとめたものである。島根県下の過疎山村の農林業を対象としたこの研究において、われわれは過疎終末段階の地域生産力の構造・地域資源利用体系の実相と問題点を明らかにするとともに、地域生産力再生の方向を展望しようと試みた。
目次
第1章 序論―過疎山村の変貌と農林業の再生
第2章 旧鉄山地帯における大山林地主の変質と農業生産力構造
第3章 地域個性と流域の地域経済
第4章 自然立地条件からみた三流域農(林)業の特質
第5章 林業の地域個性形成のメカニズム
第6章 地域資源管理・利用体系再生への模索
第7章 中山間地域における土地利用型農業の再編と担い手―その現状と展望、島根県仁多町の稲作を中心に
第8章 畜産的土地利用の再編をめぐる諸課題―和牛飼養を中心に
第9章 林野所有と林野利用の地域構造
第10章 農業生産力の地域格差と農家兼業構造
第11章 市場条件の変化と地域農林業再生の課題
第12章 総括―過疎山村の再生に向けて