出版社内容情報
台湾原住民の狩猟文化を通してイノシシと人間の交渉誌を描く。台湾原住民の人々が自らのアイデンティティを模索する動態を、生業〈イノシシ狩猟〉という切り口から描き出す民族誌。
内容説明
台湾の原住民族の人々が行ってきたイノシシ(Sus scrofa)を対象とした狩猟行動を民族考古学的なアプローチによって調査、記録、分析し、狩猟活動の歴史的、文化的系譜を明らかにしていく。
目次
第1章 民族考古学
第2章 台湾の自然環境と動物相
第3章 台湾原住民:同化と変容の歴史
第4章 台湾における狩猟活動の系譜
第5章 台湾原住民の狩猟文化とイノシシ
第6章 パイワンの罠猟
第7章 ツォウのイヌを用いた追跡猟
第8章 動物遺存体の分析
第9章 考察
第10章 結論:台湾原住民のイノシシ狩猟行動にもとづく民族考古学モデル
著者等紹介
野林厚志[ノバヤシアツシ]
1967年大阪府生まれ。東京大学大学院理学系研究科博士課程(人類学専攻)中退。1997年に国立民族学博物館第3研究部助手。現在は、国立民族学博物館文化資源研究センター、総合研究大学院大学文化科学研究科准教授。博士(学術)。専門は人類学、民族考古学。台湾、中国、南欧で人間と動物との関係史に焦点をあてた調査を行なってきた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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