出版社内容情報
実はこの「民主と愛国」の原稿段階では、清水幾太郎について、一章分の原稿がほぼ感性していた。だが入稿の段階で、出版社と相談のうえ、削除することを決めた。(中略)以上の経緯のため、本書はいわば「民主と愛国」の外伝ともいうべき性格のものとなっている。(本書成立の経緯について)より抜粋
内容説明
平和運動から核武装論へと変転した知識人の軌跡から、戦後社会の変貌を問いなおす。
目次
1 スラム街の少年
2 マルクス主義から翼賛へ
3 進歩派への参加と反発
4 「世界の庶民」としての「日本人」
5 平和運動での孤立
6 「喧嘩」としての六〇年安保
7 「日本よ国家たれ」
著者等紹介
小熊英二[オグマエイジ]
1962年東京生まれ。1987年東京大学農学部卒業。出版社勤務を経て、1998年東京大学教養学部総合文化研究科国際社会科学専攻大学院博士課程修了。現在、慶応義塾大学総合政策学部教員
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感想・レビュー
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飛燕
2
思想・立場を幾度も変転させた清水のそのスタイルがいかに形成・展開されていったのかを簡略に論じている。清水は庶民という立場を自認しており、高みに立って説教したりする知識人に反発を覚えつつ、憧憬もする。知識人から軽んじられるこの境遇から抜け出るには自分も知識人になるしかないのだと。学問や文章、名声はそのための手段でしかなく、いわゆる実存的な問題意識はやや稀薄であったことと、時代の激しい移り変わりが清水の入れ込むテーマを次々と破産させてしまったことが、彼に漂流を重ねさせた背景のようである。2023/06/10
yusuke_333
0
戦後日本を語る上で欠かせない人物。という事を知らずに「文章を書くのが上手い人だな。どんな人となりだったのか調べてみよう」と思い至った結果この本を手に取りました。安保闘争における重要人物だったんですね。この時代の流れが理解出来ました。2012/06/27
みゅずくま
0
新宿区四谷図書館にて利用可能
yusuke333
0
戦後日本を語る上で欠かせない人物。という事を知らずに「文章を書くのが上手い人だな。どんな人となりだったのか調べてみよう」と思い至った結果この本を手に取りました。安保闘争における重要人物だったんですね。この時代の流れが理解出来ました。2012/06/27
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