出版社内容情報
【セールスポイント】
振動解析と計算手法を多くの例題と問題により解説
【発刊の目的と内容】
振動に関する問題は、高層ビルなどの建築物や航空機・自動車などの動力機器の設計に不可欠であり、機械工学だけでなく、電気・電子・海洋工学など、あらゆる分野に関わりがある。本書は、振動解析と計算手法を、著者自身が振動解析に携わった経験をもとに、振動理論を多くの例題と厳選された問題により解説しており、大学生・院生はもとより現場の技術者の必携の書である。
【購読対象者】
機械工学、応用化学系の学部学生・院生♂振動問題を研究している企業の技術者
【詳細目次】
第1章 基本的な概念♂1自由度に対する一般解♂定常調和応答♂周波数応答関数の部分分数展開♂負の振動数♂根軌跡線図♂インパルス応答♂繰返し固有値となる特別な場合♂第2章 線形系の周波数応答♂周波数応答関数の一般形♂振動絶縁の例♂対数および極表示♂一般的な部分分数展開♂複素固有値の場合の展開♂数値例題♂繰返し固有値がある場合の部分分数展開♂複合系の周波数応答♂複合系の固有振動数♂第3章 一般的な応答の性質♂用語♂対数応答線図の性質♂リセプタンス図♂スケルトンの性質♂モビリティ図♂相反関係式♂減衰の指標♂対数減衰率♂バンド幅♂エネルギーいっ逸散♂モードエネルギー♂1サイクル当りの比例エネルギー損失♂弾性要素の損失角♂ヒステリシス減衰を有する強制調和振動♂数値例題♂共振が成長する時間♂共振点通過加速度♂第4章 マトリックス解析♂運動方程式の1階表示♂特性方程式の固有値♂固有ベクトル♂正規座標♂任意励振に対する一般解♂1自由度系への応用♂調和応答に対する解♂一般的な部分分数展開との比較♂連成する2階の方程式の場合♂M元2階方程式の2M元1階方程式への変形♂M元連2階方程式の一般解♂第5章 固有振動数とモード形状♂序論 ♂保存系♂無減衰自由振動に対する例題計算♂非保存系♂減衰のある自由振動の例題計算♂複素固有値と固有ベクトルについての解釈♂精度に関するチェック♂第6章 特異および欠陥マトリックス♂特異質量マトリックス♂特異質量マトリックスを有する3自由度系♂1自由度が零質量を持つ一般的な場合♂多重固有値♂多重固有値を有するねじり系の例題♂主要ベクトルについての説明♂第7章 モード解析に対する数値解法♂固有値の計算♂ステップ(i) ヘッセンベルグ形への変換♂ステップ(ii)ヘッセンベルグ形から三角形への変換♂QR法における変換マトリックスの選定♂実際的な固有値計算法♂ヘッセンベルグマトリックスの行列式の計算♂固有ベクトルの計算♂複素マトリックスの逆マトリックスの計算♂討論♂第8章 応答関数♂M元連立2階方程式の一般応答♂分割固有ベクトルマトリックスの性質♂周波数応答関数マトリックス♂周波数応答関の計算♂固有ベクトルマトリックスに欠陥がある場合の周波数応答関数♂周波数応答関数マトリックスにを計算する別の方法♂インパルス応答関数マトリックス♂インパルス応答関数の計算♂固有ベクトルマトリックスに欠陥がある場合のインパルス応答関数♂マトリックス指数関数の利用♂一般的な応答の方程式への適用♂第9章 応答関数の適用♂フーリエ変換♂デルタ関数♂コンヴォルーション積分♂単位ステップと単位パルス応答♂時間領域から周波数領域への変換♂一般的な入力-出力の関係式♂周期励振の場合♂ディーゼルエンジンのねじり振動の例題計算♂第10章 離散的な応答計算♂離散フーリエ変換♂DFTの性質♂離散フーリエ変換と連続フーリエ変換の関係♂周波数領域における離散計算♂時間領域における離散計算♂離散有限差分計算♂数値積分♂安定性♂4次のルンゲ・クッタ法♂可変ステップ幅♂第11章 対称なマトリックスを有する系♂序論♂ラグランジュの方程式♂線形弾性系のポテンシャルエネルギー♂微小振幅振動の運動エネルギー♂微小振幅振動の一般方程式♂対称なマトリックスを持つ系の特別な性質♂運動方程式の標準形♂正定値マトリックスが常に逆マトリックスを持つことの証明♂M-1Kに相似な対称マトリックスを見つけるための相似変換♂M-1Kの固有ベクトル♂M-1Kの固有値が負にならないことの証明♂その他の直交性の条件♂固有値が相異なる場合の直交性の別の証明♂軽い減衰のある対称系の時間応答♂インパルス応答と周波数応答のマトリックス♂相反関係式♂モードの切出し♂計算上の特性♂固有ベクトルのスケーリング♂減衰の仮定♂因果率の条件♂第12章 続系I…正規モードと周波数応答関数♂正規モード関数♂運動方程式♂弾性棒の縦振動♂インバルス応答と周波数応答の関数♂弾性棒への適用Ⅰ♂周波数応答に対する別の閉じた形の解♂弾性棒への適用Ⅱ♂一般減衰に対する周波数応答関数♂移動支点に対する周波数応答関数♂移動支点を有する弾性棒への適用♂弾性基礎上の柔らかい棒に関する問題♂棒の頂部の応答♂もう一つの減衰のモデル♂減衰のモデルに対する議論♂連続系に対する一般の応答方程式♂第13章 連続系Ⅱ…はりと板♂オイラーはりの性質♂単純支持はり♂その他の境界条件を有するはり♂単純支持長方形板♂ティモシェンコはり♂回転慣性単独の効果♂回転慣性とせん断変形を合わせた場合の効果♂移動荷重を有するはり♂近似固有振動数♂レーレー法♂外圧を受ける軸の振れ回りの例♂レーレー・リッツ法♂レーレーの原理の系♂第14章 パラメトリックおよび非線形の効果♂序論♂パラメトリックな剛性励振♂マシュー方程式♂安定領域♂近似安定性境界安定性におよぼす減衰の効果♂オートパラメトリック系♂内部共振♂非線形ジャンプ現象♂非線形剛性を有する強制振動の安定性♂数値積分:カオス的応答♂弱い非線形の周期応答を求める方法♂定常振動に対するガラーキン法とクリロフ&ボゴリューボフ法の比較♂遠心振り子式動吸振器の非線形応答♂付録♂索引
内容説明
本書は、振動解析とその計算手法のうち、コンピュータ解析を中心とした現代の数式理論や振動理論についてわかりやすく解説し、実際の計算手法と計算結果の解説を通して一層の理解が深められます。
目次
1 基本的な概念
2 線形系の周波数応答
3 一般的な応答の性質
4 マトリックス解析
5 固有振動数とモード形状
6 特異および欠陥マトリックス
7 モード解析に対する数値解法
8 応答関数
9 応答関数の適用
10 離散的な応答計算
11 対称なマトリックスを有する系
12 連続系1―正規モードと周波数応答関数
13 連続系2―はりと板
14 パラメトリックおよび非線形の効果
付録 論理流れ線図