内容説明
梅原猛・江藤淳・小林信彦の漱石論。「吾輩は猫である。名前はまだ無い」猫に語らせて人間の世界を文明を痛烈に風刺し罵倒する大漱石の処女作に作家・評論家・英文学者・国文学者が挑む。
目次
夏目漱石
『吾輩は猫である』
「猫」は何故面白いか?
日本人の笑い―『吾輩は猫である』をめぐって
『吾輩は猫である』の一人物―迷亭の肖像
猫の笑い、猫の狂気
笑いと孤独―「吾輩は猫である」論
『吾輩は猫である』を中心に
猫の言葉、猫の論理
〈猫〉の視角―「吾輩は猫である」論
『吾輩は猫である』試論
「吾輩は猫である」―人間たちの世界
「猫」の眼(視線)―猫のいる世界
表現言語の成立―『吾輩は猫である』
登場人物名称考―「吾輩は猫である」の場合
漱石の猫とグレイの猫
「吾輩は猫である」の笑いの分析
「猫」の誕生―漱石の語り手
「吾輩は猫である」の〈笑い〉の組立について
○○子と金田富子とのあいだ―『吾輩は猫である』の面白さについて