内容説明
新時代の“日本画”、それは“新たな伝統美術”の創出をめざして誕生した。ここで日本画は、西洋絵画を吸収しつつ、“洋画”とも過去の“書画”とも異なる、自己発達と革新の道を選択する。フェノロサ、天心、東西両洋人の主導したこの道は、グローバリズムとナショナリズムの抱き合わせで遂行された、近代日本の自立そのものであった。
目次
日本画の誕生
狩野芳崖〈非母観音図〉
河鍋暁斎〈地獄極楽図〉
柴田是真〈大花瓶色絵漆絵〉
橋本雅邦〈白雲紅樹図〉
横山大観〈屈原〉
菱田春草〈落葉〉
下村観山〈闍維〉
川合玉堂〈二日月〉
付録(関連作品収蔵先一覧;関連年表)