アリーテ姫の冒険

コールス，ダイアナ【著】〈Ｃｏｌｅｓ，Ｄｉａｎａ〉/アスクィス，ロス【絵】〈Ａｓｑｕｉｔｈ，Ｒｏｓ〉/グループウィメンズ・プレイス【訳】/横浜市男女共同参画推進協会【監訳】

大月書店（2018/11発売）

• サイズ B6判／ページ数 96p／高さ 20cm
• 商品コード 9784272406876
• NDC分類 K933
• Cコード C8097

出版社内容情報

王子様を頼らず自ら人生を切りひらく、もじゃもじゃ髪のお姫様。片渕須直監督デビュー作の原作ベストセラーを待望に応え復刊。

第１章　かしこい王女

第２章　魔法使いボックス

第３章　虹色の絵の具とふで

第４章　さいしょの難問――魅惑の森の魔法の水

第５章　山ほどの布地と針と糸

第６章　ふたつめの難問――金色ワシの巣のルビー

第７章　さいごの難問――銀色の荒馬

第８章　さあ、でかけよう

ダイアナ・コールス［ダイアナ　コールス］
著・文・その他

ロス・アスクィス［ロス　アスクィス］
イラスト

グループ ウィメンズ・プレイス［グループ　ウィメンズ　プレイス］
翻訳

公益財団法人　横浜市男女共同参画推進協会［コウエキザイダンホウジン　ヨコハマシダンジョキョウドウサンカクスイシンキョウカイ］
監修

内容説明

王子様を頼らず、みずから人生を切りひらく賢いお姫様。少女たちに希望をあたえ１２万部超のベストセラーとなった名作児童文学が時をこえて復刊！

著者等紹介

コールス，ダイアナ［コールス，ダイアナ］ ［Ｃｏｌｅｓ，Ｄｉａｎａ］
イギリス在住。小学校の先生として、特別な教育的ニーズをもつ子どもたちを教えてきた。歴史やイギリスの伝統文化にもくわしく、息子のジョエルくんの独立後は、考古学の博士号をとり遺跡の発掘調査にたずさわるなど、いまも活発にくらしている

アスクィス，ロス［アスクィス，ロス］ ［Ａｓｑｕｉｔｈ，Ｒｏｓ］
アメリカ在住。イラストレーターとして絵本や少年少女の本を数多く描き、『ガーディアン』紙で２０年以上にわたり連載をもつ（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[☆よいこ]

父王は宝石に目がくらんで、アリーテ姫をいじわるな魔法使いと結婚させてしまった。魔法使いボックスは、アリーテ姫に３つの難題を課して達成できなければ首をはねるという。よい魔女から３つの願いを叶えてくれるという指輪をもらった姫だったが、姫は意外なことに願いを使ってしまう。▽「待ってるだけのお姫さまはもう古い！かしこさと勇気ー女の子ならそうこなくっちゃ」大好きなアリーテ姫が帰ってきた。新装版の表紙が素敵すぎてうれしい。

2019/08/27

[ちえ]

2018年再販本。1989年出版時ニュースになっていたのを思い出した。〈話し方を教える家庭教師が、「まあ本当でございますか」「なんて興味深いお話なんでしょう。もっとお聞かせくださいませ」と答えるように教えても、姫はいつも「私はこう思います」「私の考えでは…」と言ってしまう〉〈「王様、あなたの王女は、アリーテ姫はかしこいのです!」「もしそうだとしたら…読めの貰い手がないではないか」〉なんて文章ににやりとしてしまう。そうか姫は魔法の指輪を自分の生活を楽しく素敵にするために使ったんだね、とそこに頷いた。↓続

2023/10/23

[とよぽん]

絶版になっていたのが、横浜市男女共同参画推進協会の監訳で2018年11月15日、大月書店から復刊！　懐かしい。かつて私も読んだこの「賢く勇敢な姫」の物語。復刊資金を集めるためにクラウドファンディングを実施しているという情報を聞いて、私も協力した。翻訳された横浜のグループ　ウィメンズ・プレイスのみなさん、思いのこもった名訳文、ありがとうございました。装丁も素敵な復刊記念版を手元に持っている幸せ！

2018/11/23

[スイ]

わーん、アリーテ！好き！ 魔法の使い方が最高だったし、誰も彼も許さなくていいというのも最高。 味方もみんな魅力的（蛇も！）。 アリーテと仲間たちのその後を、ずっと見ていたくなった。 書かれてからだいぶ経つのに「可愛く何でもはいはい言う、押しつけの女性像なんかまっぴらごめん！」が未だに新鮮味があることは、ちょっと悲しくもあるけどそれはもちろん社会の問題。 アリーテと一緒に戦おうじゃないか。

2021/05/13

[絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく]

読書好きでお城にあった本を片端から読破し、自分の意見を堂々と述べるアリーテ姫に、家庭教師は怒ります。お姫さまは自分の意見を言うべきではないと考えているから。王様は財産を増やすことに執心し、アリーテ姫がお金持ちの王子と結婚することにしか興味がありません。お姫様に王子様、魔法使い、ヒキガエル、蛇、ネズミ、馬、不思議な宝石や水など、おとぎ話の要素いっぱいですが、一般的なお姫様とは逆の世界観。アリーテ姫が闘う相手は、意地悪な魔法使いや娘に無関心な王に象徴される「女性差別社会」。ジェンダーフリーを考えたい本です。

2020/04/22