内容説明
本書の基本篇は、軽度発達障害をもつ子どもの保育や教育の最前線の素朴で根源的な疑問に答えることを念頭に、軽度発達障害の公式的な説明から一歩踏み込んで、現在の医療や心理臨床の現状について触れています。また、実践篇は、この数年間没頭しているペアレント・トレーニングのプログラムの実践と保育園や幼稚園・学校また療育相談施設でのコンサルテーション活動の経験を基礎とした、具体的な対応策を紹介しています。
目次
1 軽度発達障害とは何か(基本篇)(心の問題と発達障害;軽度発達障害という概念;軽度発達障害の共通点;軽度発達障害と問題行動 ほか)
2 問題への具体的対応(実践篇)(軽度発達障害と自己像の形成;障害の特徴と問題行動;問題行動に対応する際の基本的認識;「心の理解」よりも行動の理解 ほか)
著者等紹介
中田洋二郎[ナカタヨウジロウ]
臨床心理士。1948年生。早稲田大学(心理学)修士課程修了。専門は、発達臨床心理学、発達障害児とその家族の支援。東京都民生局心身障害福祉部、国立精神衛生研究所児童・思春期精神保健部精神保健研究室長、福島大学大学院教育学研究科教授をへて、現在、立正大学心理学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Takao
3
2006年7月14日発行(2007年1月26日、第2刷)。「日本の古本屋」で購入。著者は、臨床心理士で立正大学心理学部教授(当時)。私自身は、「障害」「障害者」を避けてきた、というか、あまり真剣に勉強したことはなかった。障害などを扱った本シリーズも、『ダウン症は病気じゃない』など4冊読んだだけ。1回読んだだけで軽度発達障害を理解できたとはとても言えないが、本書を再スタートとして、本シリーズの他の本も読み進めていきたいと思う。繰り返し読む必要を感じた。2021/03/05
asagon
2
(図)ADHDは、気が散りやすい、物忘れが激しい、という特徴があるが、「衝動をコントロールする能力が年齢なみに発達していない」ということが元にある。だから、思いつくとじっとしていられないし、カッとなると気持ちを抑えられずに、乱暴や反抗になってしまう。ADHDにも3つのタイプがある。ADHDの子は、幼児期から自分を否定するようになり、自己評価が低いとされているけれど、傍目にはジコチューで、いばってるように見えてしまうから、やっかいなんだよね。2013/10/29
リュー
0
2006年出版だが書いてあることが古くない。以下メモ。 問題行動は3パターン。無視することで解決するもの、そうでないもの、子供が他の子を真似ているだけの場合がある。 予告と小さな制限……決まり事を守らない場合は5分後に再度警告することを予告する。通用しなければ次回で自由を5分短縮すると予告する。癇癪を起こす子供の場合、大人からの静止行動を了承させておく。静止行動をした上で落ち着けば御の字。落ちついたあとに小さな制限を出す。2021/03/28
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