内容説明
主権者として語り、行動し、政治を動かす市民+「立憲野党」がつくる新しい政治。
目次
第1章 「市民革命」の幕開け(「市民革命」の第1幕を開けた2016年7月参議院選挙がつくりだしたこと;伸び悩みの背景には何があった)
第2章 新たな「リベラル左派」勢力の再起動(リベラルと左派の結集は世界的な潮流;左派リベラル連合を具体化するための戦略;お互いのリスペクトを力に)
第3章 「安倍政権」の本質とは何か(あらためて「安倍政治」を検証する;国家主義と新自由主義の統合=「新右派転換」;専制支配と新自由主義の結合による政治の劣化;政治の簒奪に対抗する「連帯の名乗り」)
第4章 一人ひとりの尊厳を保障する社会へ(野党と市民の共闘の次なるステップは;市民の参加する政治に必要な条件)
著者等紹介
中野晃一[ナカノコウイチ]
1970年東京生。東京大学文学部、オックスフォード大学卒業。プリンストン大学・博士号(政治学)取得。現在上智大学国際教養学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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樋口佳之
10
価格も手頃で著者の現時点での総括として示唆に富む内容。関わりのあった方、関心を持って見てこられた方なら、必ず得る所のある本だと読みました。/震災に便乗した政治と「がれき」から出発したSEALDs/この一節が特に心に残りました。2016/10/18
ひかりパパ
6
先の参院選での一人区での野党統一候補の取り組みは初めての試みとしては成果を挙げた。政党間の共闘を推し進めたのが大学教員、シールズの学生、ママの会など市民の力である。市民が選挙に大いに関わったことが大きい。政党同士の選挙協力にとどまらず、市民が候補者自身を変え、従来の選挙運動を変え、政党を動かした。米大統領選挙で躍進したバーニーサンダース、英国の労働党党首のコービンなどグローバル資本主義に対抗する動きがあり、今回の野党共闘はこの流れに沿うもの。新しいリベラルリズムに注目。2016/10/27
Takao
2
2016年10月20日発行(初版)。元自治労連副委員長の田中貴史さんのインタビューに答える形で中野先生が語る。11月25日の横浜・神奈川区での講演会に向けてやっと入手。わかりやすく面白く一気に読み終えた。「市民」の側から率直に今の政党の現状にも苦言を呈しつつ、お互いに「リスペクト」が大切と説く。グローバル資本主義の暴走に対して、新たな「リベラル左派」の再起動がいま世界レベルで始まっている。その渦中で闘っている私たち。文中に何度も登場してくる「個人の尊厳」に対する「リスペクト」の大切さが特に強く心に残った。2016/11/18