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内容説明
両親から老公爵との政略結婚を強いられた大富豪の娘アメリアは、式当日チャペルから逃げ出した。焦る彼女は目の前に停まっていた馬車に飛び乗るが、扉を開けて、頬に傷のある野性的な風貌の男が親しげに声をかけてきた。彼は馬車の持ち主で、勝手に乗り込んできた若い花嫁を面白がりつつも放り出そうとする。彼女はしぶる男を説得し、馬車をロンドンに向かわせた。不機嫌な男と、人生最大の決断をした女を乗せた馬車は、とてつもない緊張感に包まれ…。
著者等紹介
モンク,キャリン[モンク,キャリン][Monk,Karyn]
幼いころより文章を書きはじめ、大学時代には歴史に情熱を注ぐようになる。広告業界で働いたのち、夫のサポートでヒストリカル・ロマンスの執筆をはじめる。アスペン・ゴールド賞、ダフネ・デュ・モーリア賞など数々の賞を受賞。USAトゥデイ紙やマロンティック・タイムズ紙で高い評価を受け、RITA賞最終候補にも選ばれている
戸坂藤子[トサカフジコ]
翻訳家。一橋大学社会学部卒業。ミステリ、ロマンスを中心に翻訳に従事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まみ子
9
あんなにしっかり者のヒーローなのに、恋愛ごととなると弱気な感じが可愛かったです。家族みんなの小芝居は面白かったですが、ヒーローの本当の父親との関係や、妨害してきた会社とのあれこれの結末をはっきりして欲しかったです。2016/12/30
矢田ふみえ
1
おもしろかった。映画を見ているように画像が鮮明なのが印象。花嫁となるのを拒否し、自由を求めふみだしたヒロインを助けたジャック。生きてきた子ども時代がつらかっただけに彼のアイデンティティーが、いいんだろうかと問いかける。家族が支えてくれる人間関係をつくっている。気持ちよく読めた。2015/05/22
早川珠生
1
最初は単なるわがままな金持ち娘だった主人公は結婚式から逃げ出した 逃亡に手を貸してくれたのは馬車の持ち主 屋敷に匿ってくれて暖かい屋敷の人々に囲まれて過ごす内 自立の道を歩み始める 男の兄妹たちは主人公に惜しみ無く手を貸し 時には変装までして味方をしてくれます 暖かく微笑ましい話でしたが 船舶会社の妨害工作の犯人が分かった後決着がつけられたのかはっきりしなかったのが残念2011/06/20
ネフェルティア
1
この本を全部読みおえて、訳者あとがきを読んだ時に、「悲しみに聖女の祈りを」の二作目だと知った。前作があると知らずに読んだけど、ジャックの過酷な生い立ちや、血が繋がっていなくても、本当の家族以上の繋がりがあるジャックの家族がよくわかった。オリヴァーやドリーン、ユーニスを使用人ではなく家族として暖かい関係を築いているジャックに好感を持った。順序が逆になるけど、一作目も読みたくなった。2011/02/21
MOMO
1
今回の終盤のお芝居も楽しかったわ!ほんとにもう、役者ぞろいの一家なんだからぁそれに、子供たちが皆おっきくなっちゃって、ちょっと寂しく感じていたら、昔のジャックを思い出させるようなアレックスちゃんが登場するし、使用人の皆も、相変わらずの怪しくも楽しい面々!最初はアメリアちゃんのあまりの<夢見る超お嬢さん>ぶりと、アントワネットちゃん級の世間知らずさに、大丈夫か?こんなヒロインで・・・と思ったけど、彼女は心優しく、有能な面をちゃんと示してくれ、アメリカ人らしく、ジャック君の昔を知っても、うろたえたりもしません2010/03/13