- ホーム
- > 和書
- > 文庫
- > 海外文学
- > ランダムハウス講談社文庫
内容説明
ローマで続く連続殺人の被害者は皆、カトリックの殉教者たちと同様の死を迎えていた。事件の解決に向け、刑事コスタは相棒のロッシと奔走する。だが、再び陰惨な殺人事件が起きた。今回の犠牲者が迎えたのは、カラヴァッジョの宗教画にある聖ヨハネそのままの最期。犯人の目的はいったい何なのか?カラヴァッジョの絵が伝えようとしているものは?捜査を進めるコスタを待ち受けていたのは、恐るべき真実と悲劇だった。
著者等紹介
ヒューソン,デヴィッド[ヒューソン,デヴィッド][Hewson,David]
1953年、イギリスのヨークシャー生まれ。デビュー作のSemana Santa(1996年刊)でW・H・スミス賞新人賞を受賞して以来、イギリスでは本書を含めてすでに9作の長篇を出している人気作家。25歳のときに『タイムズ』紙の記者として働きはじめ、その後、フルタイムの作家に転身。ケント在住
山本やよい[ヤマモトヤヨイ]
同志社大学文学部英文科卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
RIN
9
猟奇殺人のグロは置いといて、なかなか心に沁みる物語だった。シリーズ3作目から読み始めた自分にはニックの女性や人生において踏み出すのに躊躇することが不可解だったが、これで納得。事件は一話完結形式だからバラバラでもよさそうだが、登場人物たちの心の襞に思いを致すにはやはり順番に読むのをおススメする。芸術好きで陽気なイタリア人のイメージを覆す、宗教に雁字搦めでU2等政治の闇も抱えるイタリアの別の側面も興味深い。第2作『生贄たちの狂宴』も読むつもり。2012/04/29
ホレイシア
9
時間の無駄だったとまでは言わないが、何だかなー。わざわざ宗教界を舞台にしたのは何だったんだろう。まあ一番の問題はヒロインのサラと刑事のコスタに魅力が感じられたなかったことだ。ほんとにヴァチカンの陰謀ならよかったんだけどね。2010/07/22
對馬 正晃
5
背表紙の謳い文句「恐るべき真実と悲劇」が表す通り、ラストは驚愕の展開でした!もしかしたら伏線が張ってあったのかもしれませんが、読解力不足ゆえ気づけませんでした・・・(苦笑)。悲劇を乗り越えた主人公が次作でどのような活躍をするのか、期待します☆2014/11/06
川崎川
4
後味にが~いお話。これ、シリーズものなんですね。結局生皮剥いだ時だけは誤解ゆえなのかな?元々なのか翻訳のせいなのか(私の理解力不足も大いにあると思います…)登場人物の人格に一貫性がなくて理解に苦しんだ。題材はよかったんだけどな~。2012/11/03
rbyawa
3
しかし、本の解説で『ダ・ヴィンチ・コード』と時期(と地域)が被って締まって気にしていた、ということに関してはある程度経ってから見ると正直不思議なくらい心配はいらないような気もする。つらつらと語られた神話題材は全て目晦ましに近かった、というとあまりいい表現ではないが、推理小説として特に問題はない。2009/06/26