目次
第1章 総論―三菱一号館が生まれる時(丸の内の歴史と「三菱一号館」;街と共に歩む都市型美術館;三菱一号館美術館の概要(規模・施設構成・運営体制))
第2章 歴史―丸の内を拓く三菱一号館の誕生と都市文化への眼差し(近代都市丸の内の始まり―市区改正と丸の内払下げ;三菱一号館の誕生;設計者コンドルとその弟子たち;丸ノ内草創期のまちづくり構想;夢の「丸ノ内美術館計画」;コンドルの邸宅建築と岩崎家の西洋美術品の蒐集;岩崎家の日本人近代洋画家の支援)
第3章 再生―三菱一号館の復元と街の歴史を未来に繋げる(丸の内の起点を再生する;正確な復元が歴史を繋ぐ;復元の意義―街の生きた資産となる復元再生;復元へのアプローチ;美術館活用への設計監理;煉瓦を巡って;石材加工の再現と保管部材の活用;木工、金物などの再現と保管部材の活用)
第4章 活動―個性ある美術館活動を目指して(美術館計画始まる―実現へのプロセス;美術館設立の目的;美術館のミッション;コレクションの形成;展覧会の開催;歴史と美術に触れる空間―カフェ・ストア;歴史資料室と企画展示)
第5章 まち―街と共に活動する三菱一号館美術館(美術館と中庭「一号館広場」、そして街へ;街と協働するプロモーション活動;街・企業・社会との関係―都市文化の醸成)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆうゆう
11
ジョサイア・コンドルの建築物、英国ヴィクトリア朝のクィーン・アン様式。丸の内のオシャレなオフィスが美術館として2010年によみがえった、三菱一号館美術館の紹介。建物そのものも展示物のようで、屋根の木造小屋組みのガラス天井も、私にとっては展示のひとつです。三菱と静嘉堂巡りや、三菱と三井と出光巡りの贅沢~ブリヂストン早くできないかしら~丸の内周辺が充実してて、いい時代になったなぁとしみじみ思う。2019/02/27
rbyawa
0
e310、だいぶ古い本なのかな、と思ったんですが独特の装丁のせいで2012年の発刊(東日本大震災に言及してる部分があったんですが、屋根に東北地方で産出するスレートを使用してるせいだね)。東京駅の近くにあったという丸の内の土地に作られた煉瓦造りの建物のうちの第一号がこの三菱一号館、まあまだ煉瓦造りが一般の事業者には敷居が高くて三菱自体が手掛けるしかなくて複数作ってたって話だったんだけどねw 美術に関わっても街並みを作ってもあまり世間の流れに拘らないところが「らしい」なぁ、とどこか淡々とした内容になってます。2014/11/06