出版社内容情報
正式な〈使者〉となり辺境へ研修に出たタリア。簡単な任務になるかと思われたが、〈女王補佐〉排斥の手はそこにも伸びていて――
内容説明
「きみはクリスのもとで研修を受けるのだから、最後に彼に会ったときよりも落ち着いた状況で顔なじみになっておきたいだろうと思ったのだよ」「落ち着いた状況ですって?これが落ち着いた状況だっていうんですか?」「相対的にはな」正式な“使者”となり、“学院”での日々に別れを告げたタリア。研修の指導官はクリス、任地は北の“国境地帯”。辺境出身のタリアにとって比較的簡単な任務になるかと思われた。研修はクリスと協力して難題に向かうことが不可欠である。しかし、二人の信頼を揺るがすべく、密やかに不和の種は蒔かれていたのだった。執拗に迫る“女王補佐”排斥の魔手。タリアはこの陰謀を打ち砕けるのか。
著者等紹介
ラッキー,マーセデス[ラッキー,マーセデス][Lackey,Mercedes]
1950年生まれ。米国のファンタジー作家
澤田澄江[サワダスミエ]
1970年生まれ。翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
きーみん
13
1巻が使者になるという生き方を見つける旅なら、2巻は自分の天恵に向き合う旅かな。「ホテルジューシー」のヒロちゃんタイプの主人公タリアは、なんでも自分で解決しようとし、辛さや苦しさを内に抱えて外に出さない。損な性格だな〜。でもなんとか制御できるようになってほっとした。イチ押しのスキッフがあまり出てこなくて残念。彼は「リフトウォーサーガ」の盗賊少年ジミーを思い出させる。3巻では出番が増えるかなー。2010/08/18
おぺろ
11
長い!タリアの苦悩が長すぎる!と思ってしまいました。可哀想なタリア。自分自身との辛い戦いを乗り越えて手に入れたものは大きい!クリスとも新たな絆で結ばれた感が素敵でした。スキッフがちょっと出なさ過ぎて可哀想wつぎはいよいよダークかっ!長くてダラダラとした印象があることはありますがここまできたら最後まで読みたいです^^2011/08/05
すぅーた
7
タリア試練多し。雪に閉じ込められた中クリスと共に過ごす時間長かったし、クリスかっこいいらしいし、タリアよく惚れなかったなー。内面の変化していく様子がよくわかったっていい。2012/01/08
はる
6
図書館本。冒険に出るなら自分のことが自分でできるのが基本。修練や学習もともかく衣食住となにはともあれ馬の世話。時間がいくらあっても足らない。天気も読めば薪も作る。ときどきちょっと申し訳なくなるときがある。そのうえ国を守っている主人公たち…。使者はただいま研修中!2015/06/05
Tatsuya
6
タルマとケスリーのシリーズが、比較的オーソドックスな冒険物であるのに対して、このシリーズは、登場人物の(というか主人公タリアの)内面に深く入り込む、挫折と成長のストーリーなんだな、という印象。積雪で孤立したシーンの何とも言えないストレスと、その後の解放感の対比が心地よかった。2009/06/07