内容説明
角田光代が「まるごと飲み込まれて、心底驚いた」、町田康が「油断ならない」と敬意を表し、阿刀田高が「みごとだなあ」と感嘆した…そんなとっておきの短篇とエッセーが彩る「十」の物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ハミング♪♪@LIVE ON LIVE
82
伊坂さんの「イン」目当てで借りたけど、『チルドレン』に収録されている話のため既読だった。内容は、覚えていたけども、おもしろかった。何より、読みやすいのがいい！他の話もいくつか読んでみたけど、読みにくい上に、オチがわからなくて、読むのが苦痛だった。全部読んだわけじゃないけど、昔の人の書く文章って、表記自体が今と違うから、読み方やその言葉の意味ばかり考えてしまって、ちっとも内容が頭に入って来ないんだよな。残念。2013/11/08
たらちゃん
10
どれも、どれも、印象に残る選択でした。選者もきらめく作家さん達で、その方達が選んだ短編集。中でも菊池寛「入り札」、野口冨士男「相生橋煙雨」。登場人物より読み手に向けて、心の傷口をさらけ出している。藤牧義夫という画家を忘れないでおこう。2021/07/05
kashinamu
2
１０人の作家がそれぞれ好きな短編を１つ選んで紹介するアンソロジー。どれもみな味わいのある、もしくは切れ味の鋭い短編ばかりで読み応えあり。選んだ作家がそれぞれエッセーを寄せているが、読むと事前にネタバレしてしまうものもあるので、まずは短編を読み、その後でエッセーと読み進めるのが良いかもしれない。2016/12/04
みさこ
1
十人の作家が最も好きな（必ずしも最も好きではないと思うが）短編小説を選び、選んだ作家がエッセーを書いているという贅沢な内容。2020/11/29
Massato
1
短編おもしろい。志賀直哉「剃刀」、菊池寛「入れ札」、サキ「開いた窓」。「剃刀」は読んだことがあったけど、添えられたエッセイによって新しい気づきもあった。授業でも扱いたい。なにか「読み取るべき主題」みたいなものの存在を意識しながら読むのではなくて、切り取られた一場面、その描かれ方を味わいたい。2019/07/19
