出版社内容情報
南方攻略の号令を下した曹操は、玄徳のいる新野へ十万の兵を向かわせた。初陣の指揮をとる孔明は、曹軍を博望坡で迎え撃つ。孔明は伏兵をしかけ曹軍を深入りさせ、大軍を火攻めにした。大勝をおさめた玄徳軍は喜びに湧き、孔明の才に懐疑的だった関羽や張飛も、孔明に心服する。だが今度は、曹操自ら五十万の大軍を率いて荊州に乗りこんできた。
目次:
曹軍侵攻/博望坡の戦い/酔えぬ美酒/劉表の死/降伏/孔明 新野を焼く
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
momogaga
24
【読書メーター開始前に読了】孔明の活躍。
gtn
18
孔明を迎え入れた途端、彼と緊密となる劉備。その姿を見、これでは家臣に示しがつかないと心の揺れを見せる関羽と張飛。明らかに二人の嫉妬。突然、他所から来た者に、生死を共にしてきた主君を奪われる気持が痛いほど分かる。孔明が戦術の天才であることは自明。だが、味方の心を一つにさせる徳があるかどうか。今後に注目。2024/02/08
SIN EIM
16
【孔明の快勝!】なんだけど、博望坡はまる焼け、新野は爆発、短期間のうちに連戦。戦争はもちろん、火計や水計は住人の生活を破壊する。だから新野から落ち延びる人が多いのが当然。さらには逃げる避難民を盾にして曹操の進撃を阻んだ、とみることもできる。三国志演義によって美化されている展開だが、実際にはどうだったのか?劉備が火を放ち、都市を破壊し逃げに徹したのなら、董卓が洛陽を捨てたのと同じ展開に質と量が違うだけともいえる。KOEI三国志では、イベントを起こさずに同様の激戦を行うと、新野周辺が荒野となってしまった。2025/05/01
わたー
13
★★★★☆新参者の孔明を優遇する劉備の姿に不満を募らせる関羽と張飛。往年はあんなにも孔明を慕っていた彼らが、孔明に不信感を覚えるのは、初期のこの頃だけなので新鮮だった。2020/03/28
できるだけ
13
劉備が孔明にゾッコン過ぎて関羽と張飛が嫉妬するも、孔明が夏侯惇を蹴散らすと関羽と張飛もゾッコン。次に曹操が大軍で攻めてくるタイミングで劉表が没し、劉表は劉備に長男後継ぎの遺言書いとくからヨロシク!って言ってたのに蔡ボウが自分の甥にあたる次男劉ソウを後継ぎにする。でもすぐ曹操に降伏。なんじゃそれ!あの手この手で甥っ子を後継ぎにって頑張ってたのに、天下狙っないんかい!劉備は劉備で不義理になるって言って蔡ボウ倒さんし、劉表の遺言守らんのは不義理ちゃうんかーい!で曹操の第1軍曹仁は孔明の作戦通りやられる。2019/08/10