内容説明
蔦屋重三郎が経営する耕書堂に28枚の絵が持ち込まれた。蔦重はそれがある男の絵であることを見抜く。その絵師との出会いは吉原遊郭だった。30年前にそば代を払えずに、代わりにと似顔絵を描いてみせた少年。画号は「東洲斎写楽」。その似顔絵と「眼」が同じだ。時を同じくして、蔦重の周辺を嗅ぎまわる怪しげな影…。いま再び彼の前に姿を現した写楽の正体と絵に隠された真実とは―。渾身の書き下ろし小説。
著者等紹介
〓橋直樹[タカハシナオキ]
1960年東京生まれ。92年「尼子悲話」で第72回オール讀物新人賞を受賞。95年「異形の寵児」で第114回直木賞候補。97年『鎌倉擾乱』で中山義秀文学賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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